動画de楽しむ実験
120秒の映像の中に、いくつフシギを見つけられるかな?
2ndシーズン放映中の「120秒の科学」の見どころを解説します。
酸とアルカリ
紫キャベツの汁に、レモンや炭酸水、洗剤を加えると、汁の色が赤や青へさまざまに変わります。これは紫キャベツに含まれる色素が、酸性では赤、中性では紫、アルカリ性では青へ変化するからです。紫キャベツの汁を染み込ませた紙に、電池をつないだペンで絵を描くこともできます。では、どうして電気で色が変わるのでしょうか。
加えたレモン汁は酸性、炭酸水は弱酸性、石けん水はアルカリ性です。最後に加えた塩素系漂白剤は強アルカリ性で、紫キャベツの汁は濃い青に変化した後、色素が漂白されて白くなりました。
紫キャベツの汁に塩を入れておけば、電気を使って絵が描けます。塩から生じるナトリウムイオンが電気をおびたペン先に集まると、アルカリ性を示すためです。
実験を試してみる
紫色に染めた紙の花に、ある液体をつけると緑色に、別の液体をつけるとピンク色に。きれいな3色の花をつくることができます。
レシピを試してみる
サプライズ好きに贈るスイーツ。紫イモのパウダーを使って、白からブルー、ピンクへと色が変化するメレンゲです。
大気圧
薄いプラスチックのシートを置いて持ち上げただけなのに、重いコップが一緒にふわり! シートは簡単にはがすことができ、接着剤を使ったわけではありません。
これは大気圧(空気の圧力)のなせるわざ。大気圧は意外に大きく、地表付近では1cm²あたり約1kg重。普段は気にしない大気圧ですが、想像以上に大きな力を持っているのです。
10cm×10cmのシートにかかる大気圧は、計算では100kgに! この力を利用してシートを密着させることで、重いコップやテーブルでも持ち上げることができます。
火をつけたろうそくを水に浮かべてコップを被せます。火が消えてコップ内の空気が冷えると気圧が下がり、外の大気圧に押されて水が吸い込まれます。
実験を試してみる
大気圧の迫力にびっくり! 指1本触れることなく、空き缶をつぶすことができます。
レシピを試してみる
圧縮された空気が生み出す大きな力を利用して、カラメルのドームをつくってみましょう。
比重
形や大きさの異なる野菜や果物の密度を、塩と水で測ることができます。ほとんどの野菜や果物は水より比重が大きいため、水に沈みます。水に少しずつ塩を溶かしていくと、どうなるのでしょうか?
塩を足すと、水の比重が大きく(密度が高く=重く)なるため、沈んでいた野菜が浮かびます。
氷が水に浮くように、冷凍ミカンは水に浮きます。ミカンの氷が溶けて水になると、比重が大きくなり沈みます。
実験を試してみる
比重が小さく水に浮くものは、こちらの実験で、質量と体積の関係を調べてみましょう。
レシピを試してみる
ゼリーが浮かばず沈まず、ゆらゆら漂うフシギなレシピ。比重を利用して思うままにゼリーを操ろう。
結晶
料理のアク抜きや、漬け物の色をよくする働きを持つ、ミョウバン。じっくり時間をかければ宝石のように美しい結晶を実らせることができます。岩塩など、よく見ると身の回りにはいろいろな結晶があります。
結晶ができるのは、物質を構成している原子や分子、イオンに規則正しく並ぼうとする性質があるためです。
こちらは結晶が溶けるシーン。氷の内部が融解するときには、結晶構造の空洞(チンダル像)を見ることができます。
実験を試してみる
塩の結晶でできたキラキラの王冠をつくってみよう。針金の王冠を1カ月ほど塩水の中に入れておくと、次第に立派な王冠になります。
レシピを試してみる
宝石のようなお菓子づくりにチャレンジ! 砂糖と寒天でつくったゼリーを数日乾燥させると、表面はシャリシャリ、中はプルプルの琥珀糖のできあがり。