日本ガイシは未来に羽ばたく
科学者たちを応援しています。
NewJSEC2023受賞者を招待
日本ガイシは科学技術の自由研究コンテスト
「高校生・高専生科学技術チャレンジ(JSEC・朝日新聞主催)」を応援しています。
JSEC2023日本ガイシ賞を授与した角野陽奈美さんを、日本ガイシ本社に招待しました。
JSEC:Japan Science & Engineering Challenge
NGKの技術をご案内
日本ガイシが思っていたよりもセラミックスで幅広い分野で活躍していることを知りました。(アカデミアの研究職と比べて、)企業での研究職に対して関心が高まりました!
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JSEC2022受賞者を招待
日本ガイシは科学技術の自由研究コンテスト
「高校生・高専生科学技術チャレンジ(JSEC・朝日新聞主催)」を応援しています。
JSEC2022日本ガイシ賞を授与した小笠原 優海さんを、日本ガイシ本社に招待しました。
JSEC:Japan Science & Engineering Challenge
NGKの技術をご案内
学校での学びとは異なる非日常の体験を通じて、若い研究者の新たな意見や考えを尊重する日本ガイシの企業姿勢を知ることができました。未来を感じる技術や研究が多く、ステキです!
JSEC2022日本ガイシ賞
小笠原 優海さん
大妻多摩高等学校(2022年12月 受賞当時)
研究テーマ
心地良い「音楽」を「数学」で奏でる
山本貴博先生が解説!
「おいしいフシギ」でおなじみの山本貴博先生(東京理科大学教授)が若い科学者の取り組みを解説します。
ここがすごい!
楽譜が読めない幼少の頃から絶対音感でピアノを弾き、作曲が趣味という小笠原さんにとって、数学も身近で好きな教科。音楽も数学もいわば世界共通語、この二つの学問をつなげて楽しみながら研究しています。『円周を12等分した点に12音階を時計回りに割り当て、3つの和音「ド・ミ・ソ」や「ファ・ラ・ド」などを直線で結ぶと3:4:5の直角三角形(ピタゴラス三角形)になること(=音楽と数学が結びつくこと)』に関心を持ちました。そこで、和音の心地良さについて調査を行い、多くの人が3:4:5の和音を含む曲を心地よいと感じることを検証しました。さらに、3:4:5のルールに基づいた「オリジナルの作曲支援アプリ」を開発しました。選択した3音の比を自動で導き、数学的に心地よい音であるか判別するソフトです。検証までのサイエンスにとどまらず、ものつくり(エンジニアリング)まで研究を進めた取り組みが評価につながっています。
異なる分野を融合することでイノベーションが生まれ、オンリーワンやナンバーワンになりえます。音楽と数学の異なる美しさを結びつけた小笠原さんの独創的な着眼点は、芸術や数学の新しい道を切り拓くかもしれません。
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JSEC2021/2020受賞者を招待
日本ガイシは科学技術の自由研究コンテスト
「高校生・高専生科学技術チャレンジ(JSEC・朝日新聞主催)」を応援しています。
JSEC2021、同2020で日本ガイシ賞を受賞した2組3人を、日本ガイシ本社に招待しました。
日本ガイシ本社も見学
撮影前には日本ガイシ主力製品の工場と研究所を見学しました。
日本ガイシの方々が世の中のために新しいものをつくり上げる姿にとても感動し、そういう姿勢は何においても大切だなというのをすごく感じることができました。
研究を仕事としている方々が普段は何をしているのかが分かり、ものをつくることに対する熱意も感じました。私たちも研究者になれることが分かったので楽しい一日でした。
企業研究者は漠然としたイメージしかありませんでした。質問に答えていただいたり、普段では入れない場所に行けたことで企業研究はすごいと思いましたし、知れば知るほど進路を悩みます。
JSEC2021日本ガイシ賞
中島 里菜さん
大阪教育大附高天王寺校舎(2021年12月 受賞当時)
研究テーマ
水中を落下するふたつの液滴が相互に与える影響
山本貴博先生が解説!
どんな研究?
ねばねばした液滴が水中に落ちていく様子を観察すると、輪状に分裂します。1滴の場合、分裂個数が浮力の値に応じて変わることが先行研究で得られています。そこで中島さんは、先行研究にない2滴の動きに着目して研究しました。分裂のパターンを分類して分析する中で、先行研究とは異なる現象を発見。1滴の浮力がある値を超えると分裂する個数は一定の値に決まるという新発見にたどり着きました。
ここがすごい!
中島さんは納豆のねばねば(実は中島さん自身は納豆が苦手!)が水の中で奇妙な動きをすることに興味を持ちました。そのフシギを解明するために観察を繰り返し、先行研究では見つかっていなかった新たな現象を発見したのです。
過去の人たちが見てきた範囲も説明しながら、新しい発想をもって中島さんがたどり着いた範囲まで説明する点に感服しました。
「水滴」に関連する実験
JSEC2020日本ガイシ賞
川野 舞奈さん 永田 芙佳さん
広島大学附属高等学校(2020年12月 受賞当時)
研究テーマ
スープを飲むとき急に冷たく感じるのは本当か?-温度変化の少ないコップの開発-
山本貴博先生が解説!
どんな研究?
コーンスープのような粘性が大きくて温かい液体を飲むとき、急に冷たく感じたことはありませんか?
粘性の液体は対流が起こりにくいため、コップの周りや上から冷めて、真ん中の部分は温かく残ります。一定の時間と角度で注ぐ装置を作成して、3層に分けた液体の動きと温度を観察。はじめは冷めた上澄みが、後に真ん中の温かい液体が流れ込みます。その繰り返しによって温かい液体と冷たい液体を交互に感じることがわかりました。コップの底部にさまざまな形状の突起を設け、温度の異なる液体が合流しにくい形状、つまり温度差の少ない形状のコップを開発することができました。
ここがすごい!
川野さん、永田さんの研究は非常に独創的な点から始まっています。コーヒーやお茶などの飲み物とは異なり、温かいコーンスープを飲んでいるときは口元でスープの温度が変化を繰り返していることに気付きました。
2人はこのフシギを科学的にはっきりさせるために実験を繰り返したのです。研究を始めるにあたり、条件を整えるために予備実験を繰り返し行うことを出来ている点が流石です。
「対流」に関連する実験
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研究の要約
ヒトが疾患を発症する際、遺伝的要因が大きく作用するものを遺伝疾患と呼ぶ。その発症メカニズムの一つに、遺伝子の変異およびアミノ酸の置換(以後「アミノ酸変異」)によるタンパク質の構造、機能変化がある。しかし、アミノ酸変異と疾患発症の関係については不明な点が多い。本研究の目的は未知のアミノ酸変異から疾患発症を予測する機械学習モデルを構築することである。まず、タンパク質を4つの局在先で分類し、それぞれの局在先においてアミノ酸変異がヒトに与える影響について検討した。続いて、局在先の情報などをトレーニングデータとし、XGBoost法を用いて未知のアミノ酸変異から疾患発症を予測する機械学習モデルを構築した。さらに高い精度の予測を行うため、DSSPから算出した変異場所の二次構造、露出表面積、保存性などいくつかのパラメータを追加し、再度予測モデルを構築した。核では疾患との低い関連、ミトコンドリアでは疾患との高い関連がみられ、タンパク質を局在先で分類すると疾患との関連が異なる可能性が示唆された。1回目の予測モデルでは、約77%の未知のアミノ酸変異に対する疾患発症の有無が正しく予測された。2回目の予測モデルでは約82%の精度だった。DSSPを使用したことによるデータ数の減少や偏りが予測精度に影響した可能性があるため、今後は立体構造情報を用いない予測モデルをブラッシュアップしていく必要もあると考えた。