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見えるのに見えない!? 青色の秘密(No.1 構造色)

監修:生物学者  福岡伸一 
※監修者の肩書きは掲載当時のものです。
企画制作: 日本ガイシ株式会社

今回のテーマ「構造色」のサイエンス

あなたがその目で見ている色は真実の色ではないかも…?見えているのに取り出せない、そんな青色の秘密に注目!美しい蝶や鳥の羽根を使った実験から、色素色と構造色の違いについて解明します。

福岡ハカセのもう一言よろしいですか?

私は、青という色が好きです。空の青、海の青、遠い山の青。でもこれらの青は取り出してくることができません。この青で布を染めることもできません。なぜなら空や海は青い色素で出来ているわけではなく、気体や液体の作用によって青い光が選び出されているから青く見えるだけ、つまり物質ではなく現象として青いのです。

説明画像
モルフォ蝶の翅の鱗粉

たとえば、青く輝くモルフォ蝶から青い色素を取り出そうとしてみても、同じことが起こります。青い翅をこすってみると、落ちてくる粉は黒いものになっています。羽には複雑な構造をした薄い層があり、その層自体は青くないのですが、そこに光が当たると、青い光だけが反射してくるのです。これもまた現象としての青、構造色といいます。他にも、カワセミの青い羽も構造色ですね。このように自然界には不思議な青がたくさんあります。

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