試してフシギ

音階光のメロディーを奏でよう(No.210)

光のメロディーを奏でよう 光のメロディーを奏でよう

実験監修:東海大学特任教授 滝川洋二 
※監修者の役職は掲載当時のものです。
企画制作: 日本ガイシ株式会社

なんでだろう?

白黒模様でいろいろな音を出し、楽器のように演奏してみましょう。

そうなんだ!

No.209(白黒模様が音をつくる!?)の装置で音を出すと、同じ回転速度なら細かい模様では 高い音が、粗い模様では低い音が聞こえることに気付きましたか? これは、スピーカーから出る音の高低が、光の点滅間隔に対応 しているからです。模様が細かいと点滅間隔が短くなり、振動する 回数が増えて、高い音になります。音の高さと振動数には一定の 関係があるので、それを利用して楽器をつくりましょう。 音を高さの順に並べたものを音階といいます。先月号の装置に 音階シートと、回転の速さを一定にするモーターを取り付けます。 シートには、長さの違う白黒模様が描かれています。回転する シートに光を当てると、ドレミ…♪ の音階が聞こえてきます。

1. 白い紙(A4) 1枚
2. ビーズ(小) 1個
3. 工作用モーター(1.5Vタイプ) 1個
4. 虫ゴム 1本
5. 単3乾電池 1本
6. 乾電池ホルダー(単3、 1本用)
7. ダウンロードした音階シート(こちらのページの図案PDFからダウンロードしてください )
・接着剤
・セロハンテープ
・カッターナイフ

実験で使用した材料の詳細

・ビーズ 大創産業 ラウンドビーズ 約4mm
・モーター マブチモーターFA130-RA
・虫ゴム CRAFTMAN 虫ゴムセットM-2002
・乾電池ホルダー ELPA 電池ボックス(単3×1本)UM-310NH

下記のPDFをプリントアウトしてください。

図案

[PDF:331KB]

[実験の注意]

・NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものであり、工作の完成品は市販品と同等、もしくは代用品となるものではないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
・必ず手順を読んでから工作・実験を行ってください。
・器具の取り扱いには十分注意し、けがをしないようにしましょう。
・小学生など低年齢の方が実験を行う場合は、必ず保護者と一緒に行ってください。

  • 1

    No.209(白黒模様が音をつくる!?)でつくった装置を分解し、箱の穴のひとつに ビーズを接着剤でくっつけます。竹ぐしの尖ってない方 を箱の縦より約5mm短くなるように切ります。

  • 2

    ビーズをつけてない方の穴にモーターの軸を通し、テープでしっかり固定します。
    電池を入れた乾電池ホルダーもテープで箱に固定します。

  • 3

    音階シートをペットボトルに巻き付けて、テープでとめます。

  • 4

    ペットボトルに竹ぐしを通し、尖った方を箱のビーズにさします。モーターの軸と竹ぐしを虫ゴムでつなぎます。

  • 5

    モーターのリード線を乾電池ホルダーにつなぎ、ペットボトルを回転させます。部屋を暗くしてスピーカーの電源を入れ、LEDの光を音階シートに当てて音を出します。

  • 6

    光の当てる場所によって音の高さが変われば完成です。メロディーにそって光を動かして、簡単な曲を演奏してみましょう。

実験を成功させるコツとヒント

・モーターをしっかり固定してください。ぐらつきがあると、雑音の発生や音が途切れる原因になります。
・演奏する曲は、1オクターブに収まるテンポのゆっくりした曲を選んでください。童謡などが適しています。
・遠くの音へはスイッチを切って移動し、近くの音へはスイッチを切らずに移動するとスムーズに演奏できます。

ドレミの音階に隠された音楽と数学の不思議な関係

ダウンロードした音階シートをよく見ると、描かれた黒い線の長さが、少しずつ違っていることがわかります。しかも、でたらめに長さが違うのではなく、規則的に変化しています。実は、音階の低いドから高いドまでの間は12の音(半音)に分けられており、となり合った音同士は振動数が1.06倍の関係になっています。1.06を12回かけると約2になり、2倍の振動数の差を1オクターブと呼びます。音階シートの黒い線も、この計算に基づいて描かれています。
※ダウンロードできる音階シートは2種類あります。全音階と半音階のタイプです。それぞれ1オクターブ分のパターンを描いています。

自動車で走るとメロディーが聞こえてくる道路

日本各地に、自動車が一定の速度で走ると、その土地にちなんだ曲などのメロディーが聞こえる不思議な道路があります。自動車が走ると音楽が聞こえるヒミツは、舗装の仕方にあります。これらの道路の表面には細かい溝が刻まれています。溝の上をタイヤが通過するとタイヤと道路の摩擦が変化し、振動が発生して音を出します。曲の1音ずつに対応した溝のセットを順番に並べると、メロディーになるというわけです。音の高さは溝の間隔で、音の長さは1セットの幅で設定します。白黒パターンの間隔で振動数(音の高さ)を変えた今回の実験装置と同じ発想ですね。
音楽の聞こえる道路は、決められた速度で走ったときに正しい音の高さになるように設計されています。スピードを出しすぎるとテンポや音程がおかしくなるので、楽しいだけでなく交通安全にも役立つそうです。

NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものです。工作の完成品は市販品と同等ではなく、代用品にもならないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。

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