なんでだろう?
回転する白黒模様に光を当てると、スピーカーから音が聞こえてきます。
そうなんだ!
なぜ、光を当てることで音を出せるのでしょう?一見、関係がなさそうに思える光と音を結び付けているのは「周期的な変化」です。音の正体は、空気を伝わる振動。振動というのは、周期的な往復運動のことです。そこで、何らかの方法で光を周期的に変化させ、その変化を電流に変えてスピーカーで振動を起こせば、音が出るというわけです。
光の周期的な変化をつくるのは、発光ダイオード(LED)と白黒模様です。回転する白黒模様にLEDの光を当てると、白い部分だけ光をはね返すので、反射光が周期的に点滅します。太陽電池で点滅する光を受けて、周期的に断続する電流を発生させます。この電流をスピーカーに流すと、振動が起きて音が出てきます。ほら、光と音がつながりましたね。
1.No.208でつくった実験装置
2. ペットボトル(300mlくらいの丸いもの) 1本
3. 竹串 1本
4. 紙の箱(ペットボトルが入る大きさ)
5. 黒いストロー(直径約6mm) 1本
6. 赤色LED(高輝度タイプ)
7. 3Vコイン型電池 1個
8. 紙コップ 1個水
9. 工作用太陽電池(4cm角位の大きさ) 1個
10. アンプ内蔵スピーカー
・マーカーペン
・セロハンテープ
・はさみ
・キリ
![](/resource/img/library/no209/tool01.jpg)
実験で使用した材料の詳細
・竹ぐし 大創産業 竹串18cm 150本入
・紙の箱 大創産業 長方形ギフトボックス
・黒いストロー 友栄 カラーフレックスストロー(直径約6mm)
・赤色LED LED PARADISE 5φ赤色LED MAX8000mcd(10本セット)
・3Vコイン電池 maxell マンガンリチウム電池 CR2016
・紙コップ 大創産業 ペーパーカップ 54個入(205mL)
・太陽電池 イタミアート 光電池 小 コード付
・アンプ内蔵スピーカー クリエイティブ Creative T12 Wireless SP-T12W
[実験の注意]
・NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものであり、工作の完成品は市販品と同等、もしくは代用品となるものではないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
・必ず手順を読んでから工作・実験を行ってください。
・器具の取り扱いには十分注意し、けがをしないようにしましょう。
・小学生など低年齢の方が実験を行う場合は、必ず保護者と一緒に行ってください。
-
1
図の寸法に切った白い紙に、マーカーで約1cm幅の線を1cm間隔で描きます。同様に約0.5cm幅の線を0.5cm間隔で描きます。
-
2
ペットボトルのふたと底にキリで穴を 開け、竹ぐしを通します。
ペットボトルに①の紙を巻きつけて、テープでとめます。 -
3
紙箱にも穴を開け、ペットボトルに通した竹ぐしを差し込んで回転できるようにします。
-
4
ストローを約1cmに切ってLEDを 差し込みます。LEDの足でコイン型電池をはさみ、プラス極の足を押さえたときだけ点灯するようにマイナス極の足をテープで固定します。
※LEDには極性があるので、+-を正しく接続してください。
-
5
紙コップに太陽電池と④を図のようにテープで固定します。
太陽電池のリード線をスピーカーケーブルのプラグに接続します。※太陽電池に蛍光灯の光を当ててスピーカーから音が出れば回路は正常に働いています。
-
6
部屋を暗くして、 竹ぐしでペットボトルを 回転させながら、LEDの 光を白黒模様に当てます。 回す速さや模様の違いで、 音がどう変わるか 比べてみましょう。
※実験するときは、必ず蛍光灯を消してください。
実験を成功させるコツとヒント
・LEDは何色のものでも使用可能ですが、色を使うと光の経路を確認しやすくて便利です。
・スピーカーはアンプ内蔵型で、なるべく出力が大きいものをってください。オーディオアンプを使って電気信号を増幅し、スピーカーを鳴らす方法でも実験できます。
・蛍光灯の光で音が出るのにLEDで音が出ない場合は、反射した光が確実に太陽電池に当たるようにLEDの角度を調整してください。
・ペットボトルは速く回転させた方が、聞こえやすい音になります。
蛍光灯の光を当てると音が出るのはなぜでしょう?
実験の手順の中で、蛍光灯を使って回路をチェックする方法を紹介しました。でも、いつも光っているように見える蛍光灯で、どうして音が出るのでしょう?実は、蛍光灯は高速で点滅しているのです。交流電源の周波数の違いによって、東日本では1秒間に100回、西日本では120回も点滅しているのですが、早すぎて人間の目には感知できません。しかし、太陽電池は点滅をしっかりとらえて電気信号に変えるので、スピーカーからブーンという音が聞こえてきます。
![](/resource/img/library/no209/know01.gif)
光を当てて音も映像も。最先端のデジタル技術
CDやDVDは、コンパクトなのに非常に多くの情報が記録できます。もちろん最先端の科学技術の成果ですが、基本的な考え方は今回の実験で使った仕組みと驚くほどよく似ています。音楽CDを例にとると、デジタル化された音楽データが極めて小さな凹凸で記録されていて、そこにレーザー光を当てて読み取ります。記録面の平らな部分と突き出た部分では、レーザー光の反射の仕方が違います。その変化を読み取って0と1の信号に置き換えるのです。その後、0と1の組み合わせによるデジタル信号をアナログ信号に変換し、オーディオ回路に送って音を出します。
音楽データを記録した凸凹の列(トラック)は1mmの間に約600本も並ぶ細かさなので、CDには大量の情報がのせられます。DVDも基本的な構造はCDと同じですが、さらに凸凹を細かくして二段に記録することが可能で、映像などの大容量のデータに対応しています
NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものです。工作の完成品は市販品と同等ではなく、代用品にもならないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
NGKサイエンスサイトは日本ガイシが運営しています。ご利用に当たっては、日本ガイシの「プライバシーポリシー」と「ご利用条件•ご注意」をご覧ください。
本サイトのコンテンツ利用に関しては、本サイトお問い合わせ先までご相談ください。