試してフシギ

誘導モーター磁石に追いつけ!(No.116)

磁石に追いつけ! 磁石に追いつけ!

実験監修:名古屋市科学館学芸員 佐伯平二 
※監修者の役職は掲載当時のものです。
企画制作: 日本ガイシ株式会社

どうしてなのかな

アルミテープを巻いた筒が磁石のあとを追うように回っています。アルミは磁石にくっつかないはずなのに、ちょっと不思議ですね。

そうかなるほど

No.64では、磁石にくっつかない金属でも自由電子がつくる「うず電流」によって磁石のようになることを実験で確認しました。またNo.108では、磁石とコイルで電磁誘導の実験をしましたね。写真の筒はこれらの原理で回っているのです。
金属導体(今回の実験では筒に巻いたアルミテープ)のまわりで磁石が動くと、導体をつらぬく磁力線の変化をさまたげるような向きのうず電流が導体の中に流れます。磁界の中で電流が流れると導体に電磁力がはたらいて、導体は磁界が動く方向と同じ向きの力を受けることになります。筒はこの力で回転するのです。
この原理を応用したモーターは身のまわりでもたくさん使われていて、誘導モーターと呼ばれています。誘導モーターには回転する磁界が必要ですが、今回の実験のように磁石を動かすのではなく、固定した電磁石に交流を流すことで回転する磁界をつくって構造を簡単にしています。

材料

1. アルミテープ(7cm×14cm)1枚
2. トイレットペーパーの芯 1本
3. 厚紙 1枚
(直径4.5cmの円に切り取ったもの)
4. プッシュピン 1本
5. いらなくなったCD 1枚
6. 透明プラスチックコップ(250ml)1個
7. ネオジム磁石 4個
8. 木板(15cm×15cm×0.5cm)1枚
9. まるい木の棒(1.5cm径×10cm)1本
10. プラスの木ねじ(M5)1本
11. セロハンテープの芯(新品でもよい)1本
12. ビー玉 6個

工作の完成品

道具

•カッターナイフ
•ハサミ
•木工用接着剤
•キリ
•万能接着剤
•プラスドライバー

[工作の注意]

・NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものであり、工作の完成品は市販品と同等、もしくは代用品となるものではないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
・工作・実験を行う際は、必ず手順を読んでから行ってください。
・刃物や器具の取り扱いには十分注意し、ケガをしないようにしましょう。
・小学生など低年齢の方が実験を行う場合は、必ず保護者と一緒に行ってください。

  • 1

    トイレットペーパーの芯をアルミテープの幅にあわせて切ります。
    切りこみを入れたアルミテープを芯にはります。

  • 2

    筒の片側に厚紙をはり、中心にプッシュピンを接着します。

  • 3

    プラスチックコップを切ってCDに接着し、ネオジム磁石を取りつけます。

  • 4

    木の棒に木ねじをさしこみ、木板に接着します。

  • 5

    セロハンテープの芯を置き、ビー玉を入れます

[実験の注意]

・NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものであり、工作の完成品は市販品と同等、もしくは代用品となるものではないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
・ネオジム磁石は磁力が非常に強いため、刃物などの磁性体を強力に引き寄せます。刃物類を十分に遠ざけたり、磁石で指などをはさまないよう注意してください。また、磁気カードなどの記録媒体やペースメーカーなどの電子医療機器には近づけないでください。
・工作・実験を行う際は、必ず手順を読んでから行ってください。

  • 1

    図のようにセットします。

  • 2

    CDを勢いよく回し、磁石を回転させます。

    磁石を追いかけるようにアルミテープを巻いた筒がゆっくり回転します。

NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものです。工作の完成品は市販品と同等ではなく、代用品にもならないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。

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