重ねる幸せ マイクロミルクレープ(No.36 層構造)
- 調理時間40分
監修:ケーキデザイナー・芸術教育士 太田さちか、東京理科大学 教授 山本貴博 ※監修者の肩書きは掲載当時のものです。
企画制作: 日本ガイシ株式会社
ミニチュアの世界をスイーツで
クレープを何枚も重ねて仕上げるミルクレープ。ミル(mille)はフランス語で「千」の意味があり、生地の重なりを表しています。フランスがルーツと思いきや、ミルフィーユを参考にして日本で生まれた洋菓子といわれています。
ミルクレープよりもずっと小さいサイズながら、しっかり層を確認できる、ミニチュアスイーツに挑戦してみましょう。
Science point
重ねて生まれる、未来を変える新素材
マイクロ(100万分の1)より小さいナノ(10億分の1)メートルサイズの世界では、「ナノミルクレープ」とでもいうべき新物質「原子層物質」の研究開発が進められています。原子層物質とは、1ナノメートルよりさらに微細な、原子1個分の薄いシートをまるでミルクレープのように重ねた多層構造の物質です。身近な例は、鉛筆の芯の素材である黒鉛(グラファイト)で、炭素シートが積み重なった構造をしています。原子層物質の面白い特徴の一つは、シートとシートの間にいろいろな原子や分子を挿入すると、これまでになかった性質を持つ材料を生み出せることです。一例を挙げると、炭素シートの間にリチウム原子を挿入すると、真っ黒だったグラファイトがピカピカな金属光沢を示すようになります。
また、2枚の炭素シートを重ねて回転させると、さまざまなモアレ模様が出現し、その結果、新しい性質や機能が次々と誕生することが発見されています。その一つが電気抵抗ゼロの超伝導です。
鉛筆の芯の素材をわずか1°回転させるだけで超伝導になることに世界中の研究者が驚かされました。近い将来、私たちの生活を大きく変えるような新素材が生まれるかもしれませんね。
材料
直径3cmの型8個分
<クレープ生地>
- 強力粉
- 40g
- グラニュー糖
- 10g
- 牛乳
- 120g
- 卵
- 1/2個分
- バター
- 6g
- フードカラー
(赤、オレンジ、緑、青、紫) - ごく少量
<デコレーション>
- 生クリーム(乳脂肪分45%)
- 100g
- グラニュー糖
- 10g
- アラザンなど お好みで
つくり方
- ・バターを電子レンジで溶かします。
下準備
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ボウルに強力粉、グラニュー糖を入れて混ぜ合わせます。牛乳と卵を加えて混ぜ、粉っぽさがなくなったらバターを加えて混ぜます。
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こし器でこし、ラップをかけて冷蔵庫で20分休ませます。
生地を休ませることでグルテンが安定し、表面が滑らかなクレープを作ることができます。
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生地を5つの容器に分け、フードカラーでそれぞれ着色します。
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フライパンを弱火にかけます。生地をスプーンですくい、直径8cm程度の丸に薄くひろげます。生地の表面が乾いたらパレットナイフや菜箸などで生地の端を持ち上げながら裏返して両面を焼きます。各色4枚の生地を焼き、ラップをかけて乾燥しないように冷蔵庫で冷まします。
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生地を冷ましている間にホイップクリームをつくります。ボウルに生クリームとグラニュー糖を入れ、ボウルを氷水に当てながらハンドミキサーで泡立てます。
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生地を置き、その上にクリームを塗り広げます。この工程を繰り返して層をつくります。
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3cm直径の型でくりぬき、アラザンなどお好みのデコレーションをします。
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注意事項
- 必ず手順を読んでから調理を行ってください。
- 調理器具、特に火気などの取り扱いには十分注意し、けがをしないようにしましょう。
- 小学生など低年齢の方が実験を行う場合は、必ず保護者と一緒に行ってください。
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