キラキラゆらゆら グミモビール(No.33 てこの原理)
- 調理時間35分
監修:ケーキデザイナー・芸術教育士 太田さちか、東京理科大学 教授 山本貴博 ※監修者の肩書きは掲載当時のものです。
企画制作: 日本ガイシ株式会社
バランスの秘訣は支点の位置
ビー玉のように見えますが、実はグミ。結晶化しにくい水あめを使うことで、表面がざらつきにくくなり透明でつやつやなグミに仕上がります。冷やし固めた丸いグミを棒に刺し、支点となる糸の位置を調整して左右のバランスを取りましょう。風に揺れるとキラキラと光を反射する、食べられるアートをどうぞ。
Science point
「離れるほど幅が大きく」を応用する
モビールの絶妙なバランス、その背後にある物理学が「てこの原理」です。「てこ」とは、支点で支えられた棒や板などを使った道具のことです。例えば天びんは、中央を支点とするてこを用いて、左右のつり合いを取ることで質量を計量するはかりです。
てこの原理がはたらいている身近なものといえば、支点を中心として板が上下する、公園のシーソーです。シーソーは支点から離れるほど、板の上下の振幅が大きくなります。同様に、この考え方を「光」に応用して、ごく小さい振幅を、計測できるレベルに拡大する技術が「光てこ」の原理です。
光てこの原理は、原子間力顕微鏡に実装されています。この顕微鏡では非常に小さなばね(カンチレバー)の先端に取り付けられた針で試料の表面をなぞり、その上下運動の振幅を読み取ることで物体の表面の凹凸を画像化します。ところが、原子サイズの凹凸による振幅はとても小さく、そのままでは読み取ることは困難です。そこで登場するのが光てこです。上下するカンチレバーに光を当てると、その反射光の振動はカンチレバーから離れるほど大きくなるため、増幅を読み取りやすくなるというわけです。光の反射方向が、てこのように拡大されることを利用して原子レベルを可視化しています。
ちなみに「てこの原理」を発見したとされるアルキメデスは、「我に支点を与えよ。されば地球も動かさん」という言葉を残したそうです。実際には非現実的な比喩ですが、核心を突いた表現ですね。
材料
直径2.5cmの球26個分(ブルー13個、ピンク13個)
(ブルーグミ)
- 水
- 100g
- グラニュー糖
- 30g
- 水あめ
- 30g
- 顆粒ゼラチン
- 25g
- かき氷シロップ(ブルーハワイ)
- 15g
(ピンクグミ)
- 水
- 100g
- グラニュー糖
- 30g
- 水あめ
- 30g
- 顆粒ゼラチン
- 25g
- かき氷シロップ(いちご)
- 7.5g
- かき氷シロップ(ブルーハワイ)
- 7.5g
つくり方
- ・型を水にくぐらせておきます。
- ・モビールをつくる針金、竹ひご、糸をアルコールで消毒します。
下準備
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ブルーグミをつくります。鍋に水とグラニュー糖、水あめを入れて中火にかけます。ふつふつとしてきたら火をとめます。ゼラチンを振り入れゴムベラで混ぜ溶かします。
水あめは結晶化しにくいので、つやつやとしたグミに仕上げることができます。
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シロップを加えて、ブルーに着色します。
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型に流し入れふたをして、冷蔵庫で20分冷やし固め、型から取り出します。
【注意】
ふたの隙間から高温なグミ液が出てくることがあります。やけどに注意してください。 -
ピンクグミも同様につくります。
食べる前に、バランスをとりながらモビールに通して観察してみましょう。
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※よくかんでお召し上がりください。
※喉に詰まらせないように、できあがったグミを2~3個以上に小さく切り分けて食べるなどして、特に小さなお子さまや高齢者の方の誤嚥には十分にご注意ください。
注意事項
- 必ず手順を読んでから調理を行ってください。
- 調理器具、特に火気などの取り扱いには十分注意し、けがをしないようにしましょう。
- 小学生など低年齢の方が実験を行う場合は、必ず保護者と一緒に行ってください。
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