ハニカムレープクーヘン(No.28 ハニカム構造)
- 調理時間35分
監修:ケーキデザイナー・芸術教育士 太田さちか、東京理科大学 教授 山本貴博 ※監修者の肩書きは掲載当時のものです。
企画制作: 日本ガイシ株式会社
セラミックスみたいな硬質クッキー
レープクーヘンはドイツの伝統的なお菓子で、生地にはちみつや香辛料を加えて焼き上げたとても硬いクッキーです。現地ではハートや星、家の形などをしたレープクーヘンを、クリスマスに飾る風習もあります。
正六角形に型抜きしたレープクーヘンを、マーブル模様のシュガーペーストで彩り、セラミックスのようなクッキーをつくりました。隙間なく並べると、まるでモザイクタイルのようですね。
Science point
無駄なく強いハチの巣構造
ハチの巣(honeycomb)のように正六角形や正六角柱が隙間なく並んでいる構造のことを、「ハニカム構造」といいます。正三角形や正方形も同様に、平面を隙間なく埋め尽くすことができますが、なぜハチの巣は正六角形なのでしょうか? 理由の一つとして、正六角柱の巣穴に幼虫を収めれば、他の形よりスペースの無駄がないことが挙げられます。
このような、無駄を減らせるハニカムの構造のメリットは、工業製品にも活用されています。例えば、自動車に搭載されている排ガス浄化用セラミックス(写真)です。排ガス浄化用触媒に使われるプラチナやパラジウムなどのレアメタル(希少金属)は、資源の枯渇や価格高騰が危惧されています。そこで、触媒を塗布する基材であるセラミックスの構造を、四角形から六角形のハニカム構造に変えることで、角に触媒がたまりにくくなります。触媒を有効利用でき、触媒用レアメタルの使用量を削減することができるのです。加えて六角セルのハニカム構造のほうが、壁厚とセル数が同じ四角セルに比べて軽いというメリットもあります。
正六角形は一つの方向から力を受けたときに、正三角形や正方形よりも衝撃を分散しやすいため、強度や衝撃吸収性でも優れています。サッカーのゴールネットは、かつて正方形の格子でしたが、近年はハニカム構造のものが増えました。これは、強度の面からだけでなく、ボールを包み込みながら衝撃を吸収するため、ネットに突き刺さるようなダイナミックなシーンが演出できるからです。他にもハニカム構造は、この軽量ながら優れた剛性を生かして、建築現場の足場や航空・船舶の材料にも用いられています。
材料
12枚分
- はちみつ
- 100g
- ショートニング
- 20g
- 薄力粉
- 100g
- 強力粉
- 50g
- シナモンパウダー
- 5g
- チョコレートアイスクリーム
- お好みで
(デコレーション)
- シュガーペースト
- 50g
- バタフライピー(粉)
- ごく少量
※バタフライピーは妊婦や生理中の方は使用を控えてください。
つくり方
- ・薄力粉、強力粉、シナモンパウダーをボウルにふるいます。
- ・オーブンを170℃に予熱します。天板にオーブン用シートを敷きます。
下準備
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<レープクーヘンをつくる>
鍋にはちみつとショートニングを入れて中火にかけます。ふつふつとさせながら、木べらで混ぜて煮溶かします。 -
下準備でふるった粉類に①を加えて木べらで混ぜ合わせ、粗熱がとれたら生地をこねてひとまとめにします。生地をラップに包み、冷蔵庫で約1時間休ませます。
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休ませた生地を麺棒で厚さ3mm程度に伸ばします。六角形の型で抜いて天板に並べたら、170度に予熱したオーブンで18分焼きます。
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焼き上がったら、温かいうちに平らな場所に置き、曲がらないように上から雑誌などで押さえながら冷まします。
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<シュガーペーストでデコレーションする>
バタフライピー(粉)を少量の水で溶きます。ようじの先にとってシュガーペーストにつけたら、軽く混ぜ合わせてマーブル状に着色します。 -
マーブル模様のシュガーペーストを、麺棒で厚さ2mm程度に伸ばしたら、六角形の型で抜きます。
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④の表面に薄く砂糖水(分量外)をハケで塗り、⑥を重ねます。アイスクリームを器に盛り、レープクーヘンを添えます。
レープクーヘンは、湿気を含むとやわらかくなることがあるので、乾燥剤と一緒に密閉容器で保存してください。
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注意事項
- 必ず手順を読んでから調理を行ってください。
- 調理器具、特に火気などの取り扱いには十分注意し、けがをしないようにしましょう。
- 小学生など低年齢の方が実験を行う場合は、必ず保護者と一緒に行ってください。
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