振って!振って!フレーバーバター(No.24 振動)
- 調理時間20分
監修:ケーキデザイナー・芸術教育士 太田さちか、東京理科大学 教授 山本貴博 ※監修者の肩書きは掲載当時のものです。
企画制作: 日本ガイシ株式会社
振れば至福のおいしさ
生クリームを密閉容器に入れて、約10分振り続けるとバターをつくることができます。生クリームの中に含まれる乳脂肪は、タンパク質などの薄い膜で覆われています。振り続けると膜が破れて脂肪同士がつながり、水分と脂肪が分離してバターのかたまりが現れるのです。ドライフルーツやスパイスを混ぜ込めば、フレーバーバターのできあがり。あなただけの好みの味を見つけてみましょう。
Science point
振動を“収穫”してエネルギーに
バターづくり以外にも、振動を暮らしに役立てる工夫は古くからいろいろとあります。腕を振る振動によって時計の中に仕込まれた振り子が回転し、自動的にぜんまいが巻かれる「自動巻き式腕時計」は、電池がまだ存在しなかった1770年代に発明されました。このように、未利用のエネルギーを収穫(ハーベスティング)する技術は、21世紀の今日でも発展し続けていて、振動や温度差など身の回りにあるエネルギーを集めて電気エネルギーに変換する技術を「エネルギー・ハーベスティング」といいます。例えば、電車による線路の揺れを利用して電気エネルギーに変えたり、人が歩く振動で床下発電して、行動や位置情報を計測するためのセンサーを動かしたり、自動車が通過する橋脚の振動によって、橋の老朽化を監視しようとする取り組みもあります。エネルギー・ハーベスティングによる発電量は非常に微少なため、これまでなかなか活用に至らなかったのですが、高効率で高出力な電池の登場により、開発の加速が期待されています。ところで、こういった振動発電において利用されているのが「圧電セラミックス」という物質です。圧電セラミックスは、振動などの力を利用して電気を取り出すことができますが、逆に電圧を加えて振動させることもできます。
これを応用しているのが、スマートフォンのスピーカーや、デジタル社会を支えるデータ記録装置などです。目には見えないわずかな振動も、科学技術の発展により私たちの身近な存在にも活用されているのです。
材料
直径3cmの球10個分
- 生クリーム(乳脂肪分47%)
- 200g
<フローラルハーブ味>
- フェンネル(ハーブ)
- 小さじ1
- エディブルフラワー
- 4枚
<ピンクペッパー味>
- ピンクペッパー
- 大さじ1
<オレンジ味>
- オレンジピール(ダイス)
- 小さじ1
- ピスタチオ
- 小さじ1
<ベリー味>
- フランボワーズパウダー
- 大さじ1
- クランベリー
- 大さじ1
<かんきつ風味>
- レモン(表皮)
- 1/2個
- オレンジ(表皮)
- 1/2個
その他、きな粉やパセリ、ゴマなどをお好みで
つくり方
- ・フェンネルとエディブルフラワーは手でちぎります。
- ・ピスタチオを砕きます。
- ・レモンやオレンジは皮をすりおろします。
下準備
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口が広く振りやすい容器に生クリームを入れ、ふたをして上下によく振ります。
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5分ほど振り続けるとホイップ状になり、水分の音がしなくなります。さらに数分振り続け、かたまりになったバターがポコポコと容器に当たる音がしてきたら、ふたをあけて水分(ホエー)のみをボウルに移します。これを2~3回繰り返し、バターとホエーを分けます。
生クリームを振り続けると、固形のバターと水分のホエーに分離します。
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バターを5等分して、ボウルに取り出します。お好みの味の材料を加えてスプーンで混ぜ合わせます。他の味も同様に混ぜ合わせます。
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③を直径3cmのフルーツボーラーですくって丸め、ラップに包んで冷蔵庫で冷やします。
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分離したホエーでホットケーキ(分量外)をつくります。ホットケーキミックスに記載されている材料のうち、牛乳の代わりにホエーを使用します。ホエーが足りない場合は水で調整してください。
牛乳よりも脂肪分の少ないホエーを使用することで、ふんわりとしたホットケーキに仕上がります。
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できあがったホットケーキの上に④で冷やし固めたお好みのフレーバーバターを載せます。
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注意事項
- 必ず手順を読んでから調理を行ってください。
- 調理器具、特に火気などの取り扱いには十分注意し、けがをしないようにしましょう。
- 小学生など低年齢の方が実験を行う場合は、必ず保護者と一緒に行ってください。
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