おいしいフシギ

贈り物上手さんのエディブルフルーツリボン(No.15 水分と保存)

  • 調理時間2時間45分
エディブルフルーツリボン エディブルフルーツリボン

監修:ケーキデザイナー・芸術教育士 太田さちか、東京理科大学 教授 山本貴博 ※監修者の肩書きは掲載当時のものです。
企画制作: 日本ガイシ株式会社

濃厚フルーツの食べられリボン!?

ギュッと濃縮されたフルーツの味わいとチューイングキャンディーのような食感が楽しめる、彩り鮮やかなお菓子です。
フルーツのピューレを薄くシート状に広げて、低温のオーブンでじっくりゆっくり水分を抜いてつくります。
カットしてリボンのようにくるくる巻いたり結んだり、紙のように他の食材を包んだり、見たことない新たなスイーツギフトをつくってみて♪

ピューレ状のものから水分を抜くとサラッととしたシート状になる比較写真

Science point

食品だけではない?水分は保存の大敵?

フルーツを乾燥して水分を抜いたり、肉や野菜を塩漬けにしたり、食品の水分調整によって日持ちをよくすることは、昔から行われてきました。なぜなら、食べ物にたっぷり含まれる水のおかげで細菌は増殖でき、食品を腐敗させるからです。

食品に限らず、細菌による腐敗は意外なところでも発生します。書道で使う墨汁です。固形墨は長期保存できますが、水を含む液体の墨汁は放置しておくと腐ってしまうのです。腐敗すると文字を書いた時のツヤや滲みが出にくくなったり、ドロドロとした状態に変化したりするため、墨汁には使用期限があります。

墨の主原料はススと糊剤のにかわです。ススは疎水性物質のため、このままでは水に溶けません。そこで先人たちは、動物の骨や皮などから取り出した可溶性のゼラチン、すなわち膠でスス粒子を包み込み、水に分散する墨をつくり出しました。ところが、有機物である膠は、細菌にとっては絶好の栄養分。ここに水が加われば細菌が増殖しやすい条件が整うため、墨汁は保存がきかないのです。市販の墨汁には防腐剤が含まれていたり、銅イオンの殺菌効果を期待して墨汁に十円玉を入れるという暮らしの知恵もありますが、それでも完全に細菌の増殖を抑えることはできないため、墨職人と科学者が力を合わせて、腐らず長持ちする墨の研究開発が進められています。

材料のイメージ画像

18cm×26cmのシート1枚分

フランボワーズピューレ
200g
白桃ピューレ
200g
キウイフルーツピューレ
200g

つくり方

下準備

  • ・オーブンを70℃に予熱します。
  • ・天板にシリコンパッドを敷きます。(シリコンパッドがない場合は、オーブンシートでも調理できます。)
  1. シリコンパッドにフランボワーズピューレをパレットナイフで2〜3mm程度の厚さに広げます。

    作成中のイメージ画像
  2. 70℃のオーブンで2時間30分加熱します。
    ※低温設定ができない場合は時間を短く設定して加熱してください。(例えば100℃なら約2時間)

  3. 加熱したらオーブンから取り出し、表面をスプーンの背などでそっと触って確認してください。スプーンにつかなければ加熱完了の目安です。つくようなら30分を目安に加熱時間をのばしてください。加熱後、冷ました後、固まっていないようであれば、再びオーブンで約30分加熱してください。

    作成中のイメージ画像

    【注意】
    シートに触れる際、やけどしないように注意してください。

  4. 表面が固まったのを確認したらシリコンパッドから外して、キッチンばさみで好みの幅にカットします。白桃、キウイフルーツも同様につくります。

    作成中のイメージ画像

    Cooking point

    ワックスペーパーを挟んで巻いたものにリボンをかければギフトにもぴったりのかわいらしいスイーツになります。

  5. 完成

    完成品のイメージ画

注意事項

  • 必ず手順を読んでから調理を行ってください。
  • 調理器具、特に火気などの取り扱いには十分注意し、けがをしないようにしましょう。
  • 小学生など低年齢の方が実験を行う場合は、必ず保護者と一緒に行ってください。
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