試してフシギ

金属光沢光をさえぎる銀紙 暗黒をつくる銀針(No.247)

光をさえぎる銀紙 暗黒をつくる銀針 光をさえぎる銀紙 暗黒をつくる銀針

実験監修:教育学博士 滝川洋二 
※監修者の役職は掲載当時のものです。
企画制作: 日本ガイシ株式会社

なんでだろう?

【金属の遮光性】
金属は薄くのばしても光を通しません

【モスアイ構造】
光る針先をたばねると真っ黒に見えます

そうなんだ!

【金属の遮光性】
家庭用のアルミホイルは、わずか100分の1mm程度の厚みしかないのに光を通しません。磁器などが比較的よく光を通すのと対照的です。アルミホイルは金属のアルミニウムを薄くのばしたもので、一般に金属は、自由に動き回る電子(自由電子)を持ちます。金属に光が当たると、光のエネルギーはいったん自由電子に吸収されて振動に変わり、もとの光と同じ振動数の光を新たに放出します。このはたらきが金属光沢を生み、極めて薄くできる金をのぞけば、光が透過できないのです。

【モスアイ構造】
ピカピカに磨かれたぬい針を数十本たばねて針先から見ると、真っ黒に見えます。これは、ぬい針の形状と金属光沢が生み出す現象です。とがった針先から入った光は密集した針の側面で反射しますが、光の入射角と反射角は等しいので奥へ奥へと導かれます。手前側にはほとんど光が帰って来ないため黒く見えるのです。自然界では昆虫のガの眼がよく似た構造をしており、モスアイ構造と呼ばれます。表面の反射を軽減するモスアイ構造は、映像機器のパネルなどに応用されています。

【金属の遮光性】
①アルミホイル
②白い磁器
③LEDライト

【モスアイ構造】
①ぬい針 30本
②輪ゴム 1本

実験で使用した材料の詳細

・アルミホイル 大創産業 アルミホイル(長さ約18m×幅約25cm)
・磁器の皿 大創産業 ニューボーン丸皿 約10cm
・LEDライト ジェントス GENTOS 懐中電灯 DF-007DB
・ぬい針 藤久 Craft Cafe 厚地用ぬい針 普通針5(中くけ)太さ0.84×長さ45.5mm

【もっと知りたい】
・LED OptoSupply LP-5RAA5B61P 5mm広角赤色 48000mcd
・コイン電池 三菱 リチウム電池 CR2016
・アラザン ケーズファクトリー トリオスプレー

[実験の注意]

・NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものであり、工作の完成品は市販品と同等、もしくは代用品となるものではないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
・必ず手順を読んでから工作・実験を行ってください。
・器具の取り扱いには十分注意し、けがをしないようにしましょう。
・小学生など低年齢の方が実験を行う場合は、必ず保護者と一緒に行ってください。

  • 【金属の遮光性】

    アルミホイルにLEDライトの光を当て、光を通すかどうか観察します。磁器の皿などにも同様に光を当てて比べましょう。
    アルミホイルは光を通さず、磁器は光を通すことが確認できます。

  • 【モスアイ構造】

    ぬい針30本の先をそろえて輪ゴムでたばね、針先の正面から観察します。金属の光沢はなく、黒く見えます。

実験を成功させるコツとヒント

・モスアイ構造の実験では、針先をなるべく平らにそろえて束ね、必ず正面から観察してください。
・アラザンは小さな容器に入れ、電流計やテスターを使って通電を確認してください。

キラキラ光るのは電気を通す金属の特徴。
お菓子のアラザンにも電流が流れます

金属光沢は金属に共通する特徴です。そのため、キラキラ光るものには必ずといっていいほど金属が使われています。ケーキなどの飾りに使われるアラザンで確かめてみましょう。LEDとコイン型電池で作った簡易電流計をアラザンに当てると、LEDが光って電流が流れているのがわかります。実際アラザンは、砂糖やデンプンでつくった丸い粒を食用の銀粉などでコーティングしたものです。
金属光沢と電気を通す性質は偶然の一致ではありません。どちらも金属の自由電子が原因です。先に説明したように、自由電子のはたらきによって金属光沢と遮光性が生まれます。また、マイナスの電気を帯びている電子は、電圧がかかるとプラス極側に移動して電流が生じます。さらに、熱をよく伝えたり、たたけば薄くのびる金属の性質にも自由電子がかかわっています。

金、銀、銅など、金属の色の違いはなぜ生じるのでしょう

金は黄色がかった色、銀は白っぽい色、銅は赤味を帯びた色と、金属にはそれぞれ独特の光沢色があります。自由電子のはたらきによって生まれる金属光沢が、なぜ金属によって異なるのでしょう。 金属に光が当たると、光のエネルギーを吸収した表面近くの自由電子が振動し、もとの光と同じ振動数の光を放出します。ところが、金属の種類によって振動数に限界があり、限界を超える振動数の光はあまり放出されません。銀やアルミニウムは可視光線をほぼすべて放出するので、太陽光線に近い白っぽい光沢を放ちます。金は赤・緑・青の光の3原色のうち青色系の放出が少ないので黄色がかった金色に、銅は緑色系と青色系の放出が少ないので赤みを帯びた色に見えるのです。

NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものです。工作の完成品は市販品と同等ではなく、代用品にもならないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。

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