なんでだろう?
テーブルの上の"UFO"を指で軽く押すと、スイスイすべるように動きます。不思議な動きですね。
そうなんだ!
UFOの正体は、風船を取りつけたCDです。風船から空気を吹き出して、アルミ皿の下にあるCDをほんの少し浮かせる構造になっています。ふつうは、テーブルの上の物に力を加えて動かしても、すぐに止まってしまいます。テーブルと物との間に「摩擦力」がはたらくからです。ところがこのUFOでは、空気の層がテーブルとCDの間の摩擦を小さくするので、いちど力を加えると、止まらずに動き続けます。風船の空気が持ち上げる力は意外に大きいので、いろいろなかざりをつけられます。ユニークなUFOを作ってみましょう。
1. ペットボトルのふた
(表面が平らなもの)
2. CD
(いらなくなったCDやDVD)
3. ゴム風船
4. アルミ皿
(18cm浅型、14cm深型)
・きり
・接着剤
・カッターナイフ
・はさみ
実験で使用した材料の詳細
・ゴム風船:カラーふうせん(CoLor BALLOONS)15コ入 サイズ約25cm
・アルミ皿18cm浅型:アルミ丸皿18cm
・アルミ皿14cm深型:焼肉用アルミ タレ皿
[実験の注意]
・NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものであり、工作の完成品は市販品と同等、もしくは代用品となるものではないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
・必ず手順を読んでから工作・実験を行ってください。
・器具の取り扱いには十分注意し、けがをしないようにしましょう。
・小学生など低年齢の方が実験を行う場合は、必ず保護者と一緒に行ってください。
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1
ペットボトルのふたの中心に、ストローがぎりぎり入る大きさの穴をきりであけます。
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2
(1)のふたをCDの印刷面(光っていない方)の中央に接着剤で固定します。
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3
(2)のふたがしっかり固定できたら、ゴム風船をふたにかぶせます。
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4
2枚のアルミ皿に風船を通す穴をあけます。浅い皿は底中央から直径4cmの円を切り取ります。深い皿はへりを1cmほど残して底全体を切り取ります。
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5
浅い皿の穴に風船を通し、CDと皿を接着剤で固定します。さらに、深い皿をかぶせて接着剤で固定すれば「スイスイUFO」の完成です。
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6
UFOを裏返し、ペットボトルのふたの穴からストローを使って風船をふくらませます。平らなところに置いて指で軽く押しましょう。
実験を成功させるコツとヒント
・ペットボトルのふたにあける穴は、細めのストローがぎりぎり通る大きさにしてください。穴が大きすぎると空気がもれて風船をふくらませにくくなります。
・風船をふたにかぶせるときは、あらかじめ風船の口を引っ張って伸ばしておくとかぶせやすくなります。
ふわり浮かせて摩擦を小さく
陸上はもちろん、水上や雪上も走れるホバークラフトは、スイスイUFOと同じように空気で機体を浮かせています。エアホッケーも台からの空気でパック(円盤)を浮かせて摩擦を減らしています。このように摩擦を小さくすると、物の動きをよりスピーディーでなめらかにすることができます。ほかにも、浮かせて摩擦を減らすしくみが利用されているものを探してみましょう。
ホバークラフト
陸上はもちろん、水上や雪上も走れるホバークラフトは、スイスイUFOと同じように空気で機体を浮かせています。走行中は機体下部のスカートと呼ばれる部分に空気を送り込み、地面や水面から浮き上がります。
リニアモーターカー
リニアモーターカーは、磁力で車体を浮かせて摩擦を減らすことで、従来の鉄道より高速な走行を可能にしました。近未来の高速輸送機関として、日本をはじめ世界各国で開発が進んでいます。
もっと簡単、エアホッケーで遊ぼう!
実は、CDとビニールテープだけでも実験ができます。CDをテーブルの上ですべらせると、途中で止まってしまいます。CDとテーブルの間にはわずかに空気があって摩擦を小さくしていますが、CDの穴から空気が逃げてだんだん摩擦が大きくなるからです。ところがCDの穴をテープでふさぐと、もっとなめらかに動きます。この、穴をふさいだCDを使って、簡単エアホッケーを楽しむこともできます。
簡単エアホッケーの遊び方
ハンカチを持ちやすい大きさに折りたたんでラケットにします。テーブルの上でCDを押し出すようにして軽く打ち合ってください。CDが横から落ちないようにテーブルの両側に角材でガードを作ると、さらに本格的!
※強く打ちすぎてけがをしないようにしましょう。
※乱暴に扱うとテーブルを傷つけることがあります。
※簡単エアホッケーで遊ぶときは、CDのすべりやすい方を裏側にします。テープは表側に貼り、空気がもれないようにCDの穴をテープでしっかりふさいでください。
NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものです。工作の完成品は市販品と同等ではなく、代用品にもならないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
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