試してフシギ

だ円の焦点百発百中!?クッションボール(No.99)

百発百中!?クッションボール 百発百中!?クッションボール

実験監修:名古屋市科学館学芸員 佐伯平二 
※監修者の役職は掲載当時のものです。
企画制作: 日本ガイシ株式会社

どうしてなのかな

円すいを平面で切ったときの切り口(平面と円すい表面との交線)を「円すい曲線」といい、そのときの切り口の角度によって、だ円、放物線、双曲線の3種類の円すい曲線(図1~3)ができます。だ円は円すいの頂点と底面を通らない平面で切ったときの切り口です。また、だ円は2つの点(F1、F2)からの距離の和が一定になる点の集まりです(図4)。つまり、1本の糸と2つの押しピンを使えば、簡単に「だ円」を描くことができます。このときの押しピンの位置がだ円の焦点になります。「焦点」は光が集まる点という意味で、光が強いとそこに置かれたものが焦げることからこう呼ばれています。だ円の軌道が鏡だとすると、だ円の一方の焦点から放たれた光は鏡で反射すると、光は必ずもう一方の焦点に集まります。光の代わりにビー玉を使って試してみましょう。

材料

1. スチレンボード 2枚
(タテ50cm×ヨコ40cm×厚さ0.7cm)
2. ダルマ型押しピン
3. たこ糸(長さ35cm)
4. ポリエチレンフォーム 2枚
(幅2.5cm×長さ50cm×厚さ1cm)
5. フェルト(A)
(タテ40cm×ヨコ35cm) 1枚
6. フェルト(B)
(幅1.8cm×長さ50cm) 2枚
7. ビー玉 2個

工作の完成品

道具

・5円玉
・ボールペン
・両面テープ
・カッターナイフ
・平やすり
・洗濯のり(PVA)
・千枚通し
・プラスチック用強力接着剤
・油性ペン材料

[工作の注意]

・NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものであり、工作の完成品は市販品と同等、もしくは代用品となるものではないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
・工作を行う際は、必ず手順を読んでから行ってください。
・刃物や器具の取り扱いには十分注意し、ケガをしないようにしましょう。
・小学生など低年齢の方が実験を行う場合は、必ず保護者と一緒に行ってください。

  • 1

    両面テープをスチレンボード中央から左右9cmの位置にはります。たこ糸の両端を押しピンの針に結び、両面テープの上から差し込みます。これがだ円の焦点になります。

  • 2

    垂直に立てたボールペンの先をたこ糸にひっかけ、糸がたるまないように移動させるとだ円が描けます。半分ずつていねいに描きましょう。図のように5円玉を重しにするとうまく描けます。

  • 3

    だ円の接線に沿ってスチレンボードを切ります。定規が接線になるようにあてて、細かいピッチで切るほど正確なだ円に近づきます。仕上げに平やすりで細かい出っぱりをけずります。

  • 4

    押しピンの穴がない面に洗濯のりをぬってフェルト(A)をはります。シワができないように注意しましょう。乾いたらボードからはみ出たフェルトを切り落とします。

  • 5

    押しピンの穴に垂直に千枚通しを差し込み、反対側のフェルトに小さな穴をあけ、油性ペンで印をつけます。両面テープをはがし、フェルト面を上にして台となるもう一枚のスチレンボードに接着剤ではります。

  • 6

    ポリエチレンフォームをだ円ボードの外周に沿って接着剤ではり付け、フェンスをつくります。フェンスの切れ目がはがれやすいので、完全に接着するまで押しピンで外側から押さえます。

  • 7

    フェルト(B)をフェンスの内側に洗濯のりではります。シワができないように注意しましょう。

[実験の注意]

・NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものであり、工作の完成品は市販品と同等、もしくは代用品となるものではないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
・実験を行う際は、必ず手順を読んでから行ってください。
・刃物や器具の取り扱いには十分注意し、ケガをしないようにしましょう。
・小学生など低年齢の方が実験を行う場合は、必ず保護者と一緒に行ってください。

  • 1

    ペンで印をつけた2カ所の焦点にビー玉を置き、一方をフェンスに向かって軽く指ではじきます。だ円が正確にできていれば、はね返るビー玉はもう一方のビー玉に衝突します。

  • 2

    ビー玉をはじく方向を変えみましょう。フェンスのどの位置ではね返ってもビー玉は焦点に向かいます。

NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものです。工作の完成品は市販品と同等ではなく、代用品にもならないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。

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