試してフシギ

表面張力水面のふしぎな力(No.96)

水面のふしぎな力 水面のふしぎな力

実験監修:名古屋市科学館学芸員 佐伯平二 
※監修者の役職は掲載当時のものです。
企画制作: 日本ガイシ株式会社

どうしてなのかな

1円玉を水面に静かに置いて、浮かべてみたことがありますか? 写真のように針金でつくったアメンボも、水面に静かに置くと浮かびます。水よりも重い金属が水に浮くなんて、ふしぎですね。写真をよく見ると、アメンボの足のまわりの水面が少しくぼんでいて、まるで水面が足を支えているように見えます。どんな力が働いているのでしょう?

そうかなるほど

分子には近づくとたがいに引っ張り合う力(分子間力)が働きます。水はこの分子間力が大きな物質です。図のように、表面よりも内側にある水の分子はまわりから均等な分子間力で引っ張られますが、表面にある水の分子は内側へ引き込まれるような力を受けることになります。この力が結果として液体の表面を小さくしようとする表面張力となって、針金のアメンボを支えているのです。葉っぱやテフロンのフライパンの上で水がまるくなっているのも、表面張力が働いているためです。

材料

1. アルミ針金 2本
(太さ1.0~1.2mm×長さ約15cm)

工作の完成品

道具

・ラジオぺンチ
・金属用強力接着剤

[工作と実験の注意]

・NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものであり、工作の完成品は市販品と同等、もしくは代用品となるものではないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
・工作を行う際は、必ず手順を読んでから行ってください。
・刃物や器具の取り扱いには十分注意し、ケガをしないようにしましょう。
・小学生など低年齢の方が実験を行う場合は、必ず保護者と一緒に行ってください。

  • 1

    2本のアルミ針金を図のようにXの形にねじり、接着剤をぬって固定します。

  • 2

    接着剤がかわいたら、針金の先端の約3cmを図のようにうず巻き状にします。

    うず巻きはできるだけ平面になるようにします。

  • 3

    針金を図のように折り曲げます。

    平らなところに置いて、うず巻き状の4本の足がぴったり水平にそろうようにしましょう。

  • 4

    4本の足が同時に着くように静かに水面に置くと、アメンボが浮きます。実験をしていて浮かばなくなったら、水を切ったり、かわいた布できれいにふいたりしましょう。

NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものです。工作の完成品は市販品と同等ではなく、代用品にもならないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。

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