試してフシギ

彩雲カラフルな雲(No.95)

カラフルな雲 カラフルな雲

実験監修:名古屋市科学館学芸員 佐伯平二 
※監修者の役職は掲載当時のものです。
企画制作: 日本ガイシ株式会社

どうしてなのかな

高い空に浮いている雲の一部が虹のように色づいて見えることがある。彩雲(さいうん)だ。めずらしい現象なので昔は何か良いことの前兆だと思われていて、慶雲(けいうん)、瑞雲(ずいうん)などとも呼ばれていた。でも、どうしてこんな現象が起こるのだろう?

そうかなるほど

雲は空気中の水分が細かい水の粒子(雲粒)や氷の結晶(氷晶)になったもので、無数の粒子が太陽光を乱反射するから白く見えるんだ。ところで、光には障害物の後ろ側に回り込む(回折する)という性質がある。障害物の大きさが波長に比べて小さいほど回り込みは大きくなるため、太陽の光のようにいろいろな波長(色)の光が混ざった光が回折すると、虹のように色が分かれるんだ。雲粒の大きさが比較的そろっているところを太陽の光が通ると、回折した光がうまく見えて色がつき、彩雲になるんだよ。今回はペットボトルの中でつくった雲に、彩雲と同じ原理で色をつけてみよう。

実験でつくる彩雲

ペットボトルに空気を押し込んで急に開放すると断熱膨張によって空気の温度が下がり、含まれていた水分が細かな粒子(雲粒)になります。この水の粒子によって光が回折して色が現れます。

材料

1. 炭酸飲料用500ml
ペットボトル(円筒形) 1本
2. 黒の荷造り用粘着テープ
3. 黒の画用紙(A4サイズ)1枚
4. ペットボトル用フィズキーパー 1個
※炭酸が抜けるのを防ぐため容器内に空気を送り込む器具
5. 懐中電灯

工作の完成品

道具

・はさみ
・カッターナイフ
・セロハンテープ
・コンパス
・下じき

[工作の注意]

・NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものであり、工作の完成品は市販品と同等、もしくは代用品となるものではないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
・工作を行う際は、必ず手順を読んでから行ってください。
・刃物や器具の取り扱いには十分注意し、ケガをしないようにしましょう。
・小学生など低年齢の方が実験を行う場合は、必ず保護者と一緒に行ってください。

  • 1

    下じきにはり付けた黒の粘着テープに直径3.5cmの円を描いて切り取り、ペットボトルの中央にはり付けます。

    ※コンパスの針で粘着テープに穴があいた場合は、その穴をふさいでおきます。

  • 2

    黒の画用紙を10×14cmの大きさに切り、中央に直径6.5cmの円を描いて切り抜きます。

  • 3

    ペットボトルにはった円い黒の粘着テープを中心に、円く切り抜いた黒の画用紙をはり付けます。円い黒の粘着テープが黒の画用紙の円の中心にくるようにします。

  • 4

    ペットボトルのキャップを外してフィズキーパーを取り付けます。

[実験の注意]

・NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものであり、工作の完成品は市販品と同等、もしくは代用品となるものではないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
・実験を行う際は、必ず手順を読んでから行ってください。
・刃物や器具の取り扱いには十分注意し、ケガをしないようにしましょう。
・小学生など低年齢の方が実験を行う場合は、必ず保護者と一緒に行ってください。

  • 1

    フィズキーパーを使ってペットボトルの中の空気圧を高めます。

  • 2

    暗くした部屋の中で懐中電灯をつけて机の上などに置きます。ペットボトルの粘着テープがはってある方を懐中電灯側に向けて光をさえぎり、その周りを見るようにします。

  • 3

    フィズキーパーのロックを一気に開放してペットボトルの中の空気を抜くと、中に色づいた雲が現れます。

    雲粒のでき方や光源などによって見え方が違ってきます。送り込む空気の量や空気のしめり具合などを変えていろいろ試してみましょう。

NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものです。工作の完成品は市販品と同等ではなく、代用品にもならないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。

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