どうしてなのかな
ダイヤモンドダストは、チリ(ダスト)のように細かい氷の粒が太陽の光でキラキラ輝く自然現象です。しめった空気がマイナス15℃以下に冷え、風もないという条件がそろわないと見ることができません。寒冷地の冬山でまれに見ることができるこの幻想的な現象は、どのようにして起こるのでしょうか?
そうかなるほど
気温が急に下がると、空気中の水蒸気が細かい水の粒(雲粒)になります。さらにぐんと冷えこんでマイナス15℃以下になると、過冷却状態の雲粒が氷の粒(氷晶)に変わります。空気中にただよう氷の粒に光が当たって反射し、キラキラと輝いて見えるのがダイヤモンドダストです。地上ではめずらしい現象ですが、実は氷晶は上空の雲の中に無数にあります。氷晶はまわりの雲粒から蒸発した水蒸気をもらって成長し、やがて雪の結晶に成長します。こうしてできた雪の結晶が集まって雪のかけら(雪片)やアラレになるのです。地上に落ちてくるのが雪、途中でとけてしまったものが雨なのです。
実験でのダイヤモンドダストのつくり方
冷凍庫で-20℃以下に冷やした缶を室内にしばらく置くと、缶の中に入った空気が冷やされて雲ができます。その中でエアキャップをつぶすと、勢い良く飛び 出した空気の温度が急激に下がります。このときに過冷却状態だった雲粒が一瞬で氷晶になり、光を当てるとダイヤモンドダストを観察することができます。実 験でつくるダイヤモンドダストは天然のものよりも薄いため、氷晶の表と裏で反射した光が干渉し、虹色に輝いて見えます。
材料(青色の番号)
1. 大きい空き缶 1個
(直径約9cm×高さ約12cm)
2. パイナップル缶など
小さい空き缶 1個
(直径約8cm×高さ約11cm)
スイートコーン缶など
3. 黒の水溶性ラッカー
(つや消し)
4. かき氷用シロップ
5. エアキャップ 1枚
(幅25cm×長さ90cmくらい)
6. スポンジ 1個
工作の完成品
道具(緑色の番号)
・LED懐中電灯
・はさみ
・セロハンテープ
・両面テープ
・温度計
[工作の注意]
・NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものであり、工作の完成品は市販品と同等、もしくは代用品となるものではないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
・工作を行う際は、必ず手順を読んでから行ってください。
・刃物や器具の取り扱いには十分注意し、ケガをしないようにしましょう。
・小学生など低年齢の方が実験を行う場合は、必ず保護者と一緒に行ってください。
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1
小さい空き缶の内側全体に黒のラッカーをぬります。
※スプレーを使う場合は屋外で行いましょう。 -
2
スポンジを幅1cm、高さ2cm、長さ5cmに切り、これを5等分に切り分けます。
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3
切ったスポンジを小さい空き缶に図のように両面テープではりつけ、大きい空き缶の中に入れます。
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4
エアキャップを25cm×15cm(A)、25cm×70cm(B)の長さに切ります。どちらも25cm幅の方を2つ折りにし、大きい空き缶の底を(A)で、缶の周囲を(B)で包んで止めます。
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5
大きい空き缶と小さい空き缶の間にシロップをほぼいっぱいまで注ぎます。途中で小さい空き缶が浮いてくるので、四方をセロハンテープで固定します。
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6
冷蔵庫の冷凍室に入れ、設定を〈強〉にして1日冷やします。冷凍室が-20℃くらいに冷えているかどうか、温度計で確かめましょう。
[実験の注意]
・NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものであり、工作の完成品は市販品と同等、もしくは代用品となるものではないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
・実験を行う際は、必ず手順を読んでから行ってください。
・刃物や器具の取り扱いには十分注意し、ケガをしないようにしましょう。
・小学生など低年齢の方が実験を行う場合は、必ず保護者と一緒に行ってください。
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1
残ったエアキャップを図のように一片ずつに切り分けます。
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2
容器を冷凍室から取り出し、部屋を暗くして容器の中に息を吹き込みます。エアキャップの一片をつまんで容器の中でつぶします。
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3
LED懐中電灯で容器の中を照らすと、キラキラ輝くダイヤモンドダストが見られます。
NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものです。工作の完成品は市販品と同等ではなく、代用品にもならないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
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