試してフシギ

ハノイの塔鏡もちで、数学ことはじめ(No.90)

鏡もちで、数学ことはじめ 鏡もちで、数学ことはじめ

実験監修:名古屋市科学館学芸員 佐伯平二 
※監修者の役職は掲載当時のものです。
企画制作: 日本ガイシ株式会社

どうしてなのかな

お正月に飾る鏡もち(Newtonなのでリンゴをのせてみました)で数学ゲームに挑戦しましょう。3枚の紙を並べ、そのうちの1枚に鏡もちを置きます。これを、「1回でひとつしか移動させない」、「小さいものの上に大きいものをのせない」という条件を守りながら、ほかの紙の上へ移動させてみましょう。何回の移動でできるでしょう?

そうかなるほど

3段の場合の最少移動回数は7回です。このゲームはフランスの数学者エドワルド・リュカという人が1883年に考え出したもので、「ハノイの塔」と呼ばれています。最少移動回数には法則性があって、数式で表すと(2n-1)となり、3段なら(23-1)=(2×2×2-1)で7回となります。段数と最少移動回数の関係は下の表のようになります。

ちなみに、25段に挑戦すると33,554,431回。1回の移動を1秒として、今年のお正月にはじめたゲームが来年のお正月までかかる計算になります。

「ハノイの塔」は身近にあるものを使って楽しめる数学ゲームです。

画用紙の工作例
道具を手づくりするのも楽しいですよ。

[ルールをもう一度確認しましょう。]

・置ける場所は3カ所だけ
・1回にひとつしか移動させてはいけない
・小さいものの上に大きいものをのせてはいけない

【3段の場合】
3段を7回で移動できましたか?
移動の手順は次のとおりです。

  • 2

  • 3

  • 4

  • 5

  • 6

  • 7

さらにチャレンジ!

意外にカンタン、もの足りないという人は、段数を増やしてみましょう。

[ルールをもう一度確認しましょう。]

・置ける場所は3カ所だけ
・2回にひとつしか移動させてはいけない
・小さいものの上に大きいものをのせてはいけない

【4段の場合】
トランプを使うときは、「小さい数字のカードの上に大きい数字のカードをのせない」ということにします。

  • 2

  • 3

  • 4

  • 5

  • 6

  • 7

  • 8

  • 9

  • 10

  • 11

  • 12

  • 13

  • 14

さらにチャレンジ!

意外にカンタン、もの足りないという人は、段数を増やしてみましょう。
トランプなら13段までできますが、最少移動回数は8,191回になります。

NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものです。工作の完成品は市販品と同等ではなく、代用品にもならないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。

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