試してフシギ

終端速度どれが先に落ちるかな?(No.83)

どれが先に落ちるかな? どれが先に落ちるかな?

実験監修:名古屋市科学館学芸員 佐伯平二 
※監修者の役職は掲載当時のものです。
企画制作: 日本ガイシ株式会社

どうしてなのかな

合成洗濯のりを満たした筒の中に、大きさごとに色が違う3種類のビー玉が入っています。底にあるときは混ざり合っていますが、ひっくり返してのりの中を落下させると、上の写真のように大きなビー玉が先に落ちて色が分かれます。でも、のりの代わりに水を入れて実験すると、ビー玉の大きさに関係なく混ざりあったまま、ほぼ同時に落下します。なぜでしょう?

そうかなるほど

水や空気などの流体の中を落下する物体は最初は加速しながら落下しますが、流体から抵抗を受けるため、途中からは一定の速度(終端速度)で落下します。合成洗濯のりのような粘性の大きい液体の中を落下する物体が受ける抵抗は、物体の大きさや速度、液体の粘性に比例します。そのため大きさが異なるビー玉では終端速度も異なって、大きいビー玉が先に落下するのです。水のように粘性が小さい液体のときは、短い距離では終端速度に達する前にビー玉が底に落ちてしまうので、大きさに関係なくほぼ同時に底に到着します。実験して確かめてみましょう。

1. 500mlペットボトル
(円筒形のもの)6本
2. 合成洗濯のり(PVAのり) 2本
3. 大きさの異なるビー玉 各2個
4. カッターナイフ
5. 透明ビニールテープ

工作の完成品

[工作の注意]

・NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものであり、工作の完成品は市販品と同等、もしくは代用品となるものではないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
・工作を行う際は、必ず手順を読んでから行ってください。
・刃物や器具の取り扱いには十分注意し、ケガをしないようにしましょう。
・小学生など低年齢の方が実験を行う場合は、必ず保護者と一緒に行ってください。

  • 1

    ペットボトル3本を図のように切ります。

  • 2

    切った3本のペットボトルを1 本につなぎ合わせ、つなぎ目をビニールテープでしっかり止めます。これを2本つくります。

  • 3

    大きさの異なるビー玉をペットボトルに入れます。

  • 4

    一方のペットボトルに合成洗濯のり、もう一方に水を入れます。空気が残らないようにぎりぎりまで注ぎ、キャップをしっかり閉めます。

[実験の注意]

・NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものであり、工作の完成品は市販品と同等、もしくは代用品となるものではないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
・実験を行う際は、必ず手順を読んでから行ってください。
・刃物や器具の取り扱いには十分注意し、ケガをしないようにしましょう。
・小学生など低年齢の方が実験を行う場合は、必ず保護者と一緒に行ってください。

  • 1

    水を入れたペットボトルをひっくり返します。大きさに関係なくほぼ同時に落下します。

  • 2

    合成洗濯のりを入れたペットボトルをひっくり返します。大きいビー玉が先に落ち、小さいビー玉は後から落ちます。

    ビー玉の他にも、いろいろな形や重さのものを入れて落下速度の違いを観察してみましょう。

NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものです。工作の完成品は市販品と同等ではなく、代用品にもならないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。

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