実験の説明
どうしてなのかな
水がお皿の上に落ちて一瞬にして氷に変わっています。不思議ですね。水は0℃になると氷になります。でも、実験に使った水の温度は-5℃くらいに冷えていますが、氷になっていません。このような水に衝撃を与えるとたちまち氷に変わるのです。なぜでしょう?
そうかなるほど
水の分子は液体の状態では自由に動き回っています。しかし、氷の状態では決まった位置に落ち着いて結晶化しています。水が氷になるには、水の分子が「自由に動き回る状態」から「決まった位置に落ち着く状態」にならなければなりません。そのためには、氷の種となる微少な氷の結晶(氷核)が必要ですが、氷核ができるにはきっかけとなるわずかなエネルギーが必要になるのです。ところがゆっくり均一に冷やされると、このエネルギーが得られなくなり、条件によっては-10℃以下でも凍らない場合があります。物質が液体から固体に変わる温度(凝固点)以下の温度でも液体のままでいる状態を過冷却といいます。この過冷却の水に衝撃を与えたり氷のかけらを入れたりすると、一瞬にして氷に変わるのです。