試してフシギ

静電気の力静電気で動く振り子(No.80)

静電気で動く振り子 静電気で動く振り子

実験監修:名古屋市科学館学芸員 佐伯平二 
※監修者の役職は掲載当時のものです。
企画制作: 日本ガイシ株式会社

どうしてなのかな

空気が乾燥する冬になると静電気のいたずらが多くなります。服を脱ぐときにパチパチしたりドアに触れたとき指先に衝撃が走ったり、嫌われものの静電気ですが、今回はそんな静電気で遊んでみましょう。静電気を帯びた物質が触れると、写真のように振り子が動く装置をつくります。どうして静電気で振り子が動くのでしょう?

そうかなるほど

物質は原子が集まってできています。原子は原子核と電子からできていて、プラスの電気を持つ原子核とマイナスの電気を持つ電子が引き合って電気的につり合っています。ところが2種類の物質を接触させたりこすり合わせたりすると、図-1のように片方の物質(B)の電子が飛び出してもう一方の物質(A)に移動します。これを引き離すと電子が飛び出した方の物質はプラスに、電子が飛び移った方の物質はマイナスに帯電します。静電気はこうして発生するのです。今回の実験ではプラスに帯電した物質同士、マイナスに帯電した物質同士は反発するという性質を利用しています。静電気を帯びた物質が装置に触れると、銅線や振り子も触れた物質と同極の静電気を帯びるため、銅線と振り子が反発し合って動くのです。

〈図-1〉静電気が起きるしくみ

〈図-2〉帯電列

表のどれか2つをこすり合わせると左側にある物質がプラスに、右側にある物質がマイナスに帯電します。また、位置の離れているものとこすり合わせるほど静電気の発生量が大きくなります。

1. 透明なガラスびん(インスタントコーヒーの空きびんなど)1個
2. アルミはく
3. はさみ
4. ラジオペンチ
5. 強力接着剤(プラスチック用)
6. 刃先の円い彫刻刀
7. 下じきやプラスチック製ものさし、ペットボトルなど
8. 乾いたタオルや
ティシュペーパーなど
銅線1本( コーティングをしていないもの太さ1.2mm×長さ25cm)
10. ねじ(径5mm×長さ40mm)1本
11. ナット(口径5mm)3個
12. ワッシャー2枚
13. ストロー1本
14. 針1本

工作の完成品

[工作の注意]

・NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものであり、工作の完成品は市販品と同等、もしくは代用品となるものではないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
・工作を行う際は、必ず手順を読んでから行ってください。
・刃物や器具の取り扱いには十分注意し、ケガをしないようにしましょう。
・小学生など低年齢の方が実験を行う場合は、必ず保護者と一緒に行ってください。

  • 1

    ストローを長さ2cm(A)と3cm(B)に切ります。

  • 2

    ガラスびんのキャップの中央に穴をあけてストロー(A)を通し、まわりを接着剤で固めます。

  • 3

    銅線を図のように折り曲げます。

  • 4

    ねじにナット1個を図のように取り付けてストロー(A)の中に通します。折り曲げた銅線を図のようにワッシャーとナットで固定します。

  • 5

    ストロー(B)にアルミはくを巻いて真ん中に針を通し、振り子をつくります。

  • 6

    折り曲げた銅線の上に振り子を図のように置き、ガラスびんの中に入れます。

[実験の注意]

・NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものであり、工作の完成品は市販品と同等、もしくは代用品となるものではないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
・実験を行う際は、必ず手順を読んでから行ってください。
・刃物や器具の取り扱いには十分注意し、ケガをしないようにしましょう。
・小学生など低年齢の方が実験を行う場合は、必ず保護者と一緒に行ってください。

  • 1

    タオルやティッシュペーパーでよくこすった下じきで、軽くねじに触れます。

  • 2

    静電気が発生していると、振り子が動きます。

  • 3

    プラスチック製ものさしやペットボトルなど、身のまわりにあるものをこすり合わせて静電気をチェックしてみましょう。

NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものです。工作の完成品は市販品と同等ではなく、代用品にもならないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。

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