どうしてなのかな
古代の人たちは巨大な石を運ぶとき、木のレールの上に「コロ」という円い棒を並べ、木製のそりに石をのせて引っ張ったそうです。工場のローラーコンベアにも同じような円い棒が使われていて、のせたものを移動させています。これは円い棒にしかできないのでしょうか? 上の写真を見てください。奇妙な三角形は円い棒と同じように、のせたものを上下にガタガタ揺らすことなく水平に移動させています。どうしてでしょう?
そうかなるほど
のせたものが水平に移動するためには、円い棒にのせたときのように、ものと地面との距離が一定に保たれていることが必要です。これは断面が円形でなくても できます。それができるもっともシンプルな形が、ルーローの三角形です。ルーローの三角形では、三角形の頂点とそれに向き合う円弧のどの位置に直線を引いても長さが同じになります。つまり、円い棒と同じでどこを計っても断面の幅は変わりません。このため、断面が三角形でものせたものを水平に移動させること ができるのです。ルーローの三角形はコンパスと定規で簡単につくれます。さっそく試してみましょう。
1. バルサ材
(A:幅8×長さ15×厚さ0.3cm)3枚
(B:幅8×長さ45×厚さ0.5cm)2枚
(C:幅4×長さ45×厚さ0.5cm)1枚
2. トイレットペーパーの芯 2本
3. サンドペーパー
(タテ45×ヨコ10cm)1枚
4. 木工用接着剤
5. 両面テープ
6. カッターナイフ
7. コンパス
8. 定規
9. 分度器
工作の完成品
[工作の注意]
・NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものであり、工作の完成品は市販品と同等、もしくは代用品となるものではないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
・工作を行う際は、必ず手順を読んでから行ってください。
・刃物や器具の取り扱いには十分注意し、ケガをしないようにしましょう。
・小学生など低年齢の方が実験を行う場合は、必ず保護者と一緒に行ってください。
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1
バルサ材(A)2枚でルーローの三角形を4個つくります。図のように7cmの直線を引き、中心点から垂直線を引きます。
コンパスで(a)(b)からそれぞれ半径7cm の円弧を描き、その交点(c)からも同様の円弧を描きます。 -
2
(b)から角度30度で直線を引き、交点(d)を求めてトイレットペーパーの芯の大きさの円を描きます。
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3
もう1枚のバルサ材(A)で円形を2個つくります。図のように半径3.5cmとトイレットペーパーの芯の大きさの円を描きます。
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4
3枚のバルサ材から三角形、円形を
切り抜きます。 -
5
トイレットペーパーの芯2本を2等分に切って車軸にします。トイレットペーパーの芯の両端に、芯に描いた円を合わせて三角形と円形をそれぞれはり付けます。
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6
サンドペーパーを幅2cmで5枚に切り分け、バルサ材(B)2枚とバルサ材(C)に図のように両面テープではり付けます。
※車輪を回転しやすくするためのすべり止めです。
[実験の注意]
・NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものであり、工作の完成品は市販品と同等、もしくは代用品となるものではないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
・実験を行う際は、必ず手順を読んでから行ってください。
・刃物や器具の取り扱いには十分注意し、ケガをしないようにしましょう。
・小学生など低年齢の方が実験を行う場合は、必ず保護者と一緒に行ってください。
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1
サンドペーパー面を上向きにしてバルサ材(B)を1枚置き、その上にルーローの三角形でつくったローラーを2組のせます。
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2
もう1枚のバルサ材(B)をサンドペーパー面を下にしてローラーの上にのせ、左右に動かします。三角形のローラーが地上と平行に動くことが分かります。
一方を円いローラーにしても同じです。 -
3
車軸の上にバルサ材(C)を置いて動かしてみます。車輪の上のバルサ材は水平に動くのに、車軸の上のバルサ材は上下に揺れます。
NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものです。工作の完成品は市販品と同等ではなく、代用品にもならないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
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