試してフシギ

運動量保存の法則運動量のバトンリレー(No.72)

運動量のバトンリレー 運動量のバトンリレー

実験監修:名古屋市科学館学芸員 佐伯平二 
※監修者の役職は掲載当時のものです。
企画制作: 日本ガイシ株式会社

どうしてなのかな?

ビー玉を指ではじいてほかのビー玉に当てる遊びをしたことがありますか? はじいたビー玉が止まっているビー玉に正面衝突すると、はじいたビー玉の方はすぐ止まりますが、止まっていたビー玉の方は勢いよく飛び出します。どうしてそのような動きになるのでしょう?

そうかなるほど!

右のページの「衝突球」をつくって実験すると、左端のビー玉がまん中のビー玉に衝突した瞬間、右端のビー玉が勢いよく飛び出します。これは左端のビー玉が持っていたエネルギーが衝突の瞬間にまん中のビー玉へ、さらに右端のビー玉へ受け渡されるためです。右どなりがいない右端のビー玉はエネルギーを受け渡すことができず、右方向へ飛び出します。このとき受け渡されるエネルギーを「運動量」といい、その大きさは質量×速度で表されます。右図のように速度vで運動する球(A)が止まっている球(B)に正面衝突したとします。衝突前の(A)の運動量はm×vですが、衝突して止まると速度がゼロになるため、運動量もゼロになります。一方、(B)は衝突によって速度vで運動し始めるので、今度は(B)がm×vの運動量を持つことになります。つまり(A)の運動量がそのまま(B)に伝えられたことになり、衝突の前と後では2つの球の運動量の合計は変わらないことになります。これを運動量保存の法則といいます。

1.角材(1~1.2cm角×90cm)3本
2.ビー玉(直径約2.5cm)3個
3.強力接着剤
4.つり糸(2~3号)2.4m
5.のこぎり
6.キリ
7.木工用接着剤
8.六角ナット(内径0.3cm) 6個
9.クリップ3個

工作の完成品

[工作の注意]

・NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものであり、工作の完成品は市販品と同等、もしくは代用品となるものではないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
・工作を行う際は、必ず手順を読んでから行ってください。
・刃物や器具の取り扱いには十分注意し、ケガをしないようにしましょう。
・小学生など低年齢の方が実験を行う場合は、必ず保護者と一緒に行ってください。

  • 1

    3個のビー玉に、六角ナットを図のように接着します。

  • 2

    3本の角材を30cm6本、10cm6本に切り分けます。

  • 3

    切り取った10cmの角材2本の図の位置に、つり糸を通す穴を3ヵ所ずつあけます。

  • 4

    切り分けた角材を図のように組み立てます。
    ※余った角材は補強に利用しましょう。

  • 5

    つり糸のもう一方の端をビー玉に取り付けた六角ナットに通してから、反対側の角材の穴に通します。

  • 6

    つり糸のもう一方の端をビー玉に取り付けた六角ナットに通してから、反対側の角材の穴に通します。

  • 7

    穴を通したつり糸を、図のようにクリップで止め、ビー玉の位置が調整できるようにします。

[実験の注意]

・NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものであり、工作の完成品は市販品と同等、もしくは代用品となるものではないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
・実験を行う際は、必ず手順を読んでから行ってください。
・刃物や器具の取り扱いには十分注意し、ケガをしないようにしましょう。
・小学生など低年齢の方が実験を行う場合は、必ず保護者と一緒に行ってください。

  • 1

    3個のビー玉が、床面から2.5cm程度の高さで直線上に並ぶように調整します。位置がずれているときちんと正面衝突しません。

  • 2

    左側のビー玉を持ち上げ(1)、中央のビー玉の中心に当たるように放します(2)。まん中のビー玉の中心に当たると右側のビー玉が飛び出し(3)、それが戻ってまん中のビー玉に当たると(4)今度は左側のビー玉が飛び出します(5)。この動きがしばらく繰り返されます。

NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものです。工作の完成品は市販品と同等ではなく、代用品にもならないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。

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