どうしてなのかな?
縁日の露店は楽しいものですね。昔はブリキのおもちゃなどもよく売られていて、ポンポン蒸気船もそのひとつでした。
ポンポン蒸気船はボイラーとボイラーから伸びる2本のパイプからできています。水を入れたボイラーを加熱すると、船が動きます。ポンポン蒸気船は実にシンプルな構造ですが、立派な蒸気機関のひとつです。では、どのようなしくみで船が動くのでしょうか?
そうかなるほど!
ボイラーの水が加熱されて蒸気になると、体積は約1,700倍に膨張します。急激に体積がふくらんだボイラーの蒸気は、パイプの中の水を勢いよく外へ押し出します。これが船の推進力になります。水を押し出して圧力が下がると、外の水がパイプからボイラーへ吸いこまれ、その水が加熱されて再び蒸気になります。ポンポン蒸気船はこの繰り返しで進み続けるのです。
ところで、水を吸いこむときに船はなぜ引き戻されないのでしょうか? これは膨張した蒸気が押し出す水の速度の方がボイラーが吸いこむ水の速度よりも速い(運動量が大きい)ためで、ポンポン蒸気船はつねに前へ進み続けるのです。
・バルサ材 1枚
(タテ23cm×ヨコ8cm×厚さ2cm)
・銅パイプ 1本
(直径0.3cm~100cm)
・160mlアルミ缶 1個
・木片 1枚
(タテ5cm×ヨコ6cm×厚さ0.3cm程度)
・竹ぐし 1本
・鍋料理用固形燃料 1個
・単1乾電池 1本
・はさみ
・定規
・カッターナイフ
・のこぎり
・彫刻刀
・コンパス
・木工用接着剤
・紙やすり
・輪ゴム 数本
・マッチ
・スポイト
・軍手
[工作の注意]
・NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものであり、工作の完成品は市販品と同等、もしくは代用品となるものではないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
・工作は軍手をはめて行いましょう。
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1
バルサ材にコンパスで直径5cmの円を描き、カッターナイフと彫刻刀でアルミ缶を入れる穴を開け、紙やすりでアルミ缶がぴったり収まる大きさに仕上げます。
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2
アルミ缶の底から7cmの位置にカッターナイフで切りこみを入れ、はさみで水平に切ります。切断面に間隔・深さとも1cmの切りこみを入れて外側に折り曲げ、船体の穴にはめこみます。
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3
乾電池に銅パイプの中心あたりを3回巻きつけ、ボイラー部分をつくります。
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4
図のように銅パイプを曲げて、端を切りそろえ、パイプの両端が水中に潜るようにします。
銅パイプは外周にカッターナイフで切り込みを入れ、手で折って切ります。
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5
竹ぐしを7cmに切り、木片に接着して舵をつくります。
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1
固形燃料をアルミ缶の中に入れます。
船尾には、舵を刺しこみます。 -
2
銅パイプをバルサ材と輪ゴムで船体に固定し、銅パイプの一方の端からスポイトなどで水を入れます。
※ボイラーとパイプの中に空気が残っていると、うまく動かないので注意しましょう。 -
3
船を水に浮かべ、固形燃料に火をつけます。しばらくするとボイラー部分の水が沸騰して船が動きます。
NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものです。工作の完成品は市販品と同等ではなく、代用品にもならないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
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