どうしてなのかな?
水に食塩がこれ以上溶けない状態にした飽和食塩水を放っておくと、透明な食塩の結晶ができます。飽和食塩水の水分が蒸発すると、溶けている食塩が析出して立方体状の結晶になるのです。気温や湿度、風通しなどによって水分が蒸発する量は異なりますが、ゆっくり時間をかけて水分を蒸発させると透明で大きな結晶ができます。
そうかなるほど!
結晶ができるのは、物質を構成している原子や分子、イオンに規則正しく並ぼうとする性質があるためです。原子や分子、イオンの間には引き合う力が働いていて、一般的にはもっとも密な状態になろうとして規則的な並び方をします。この状態が結晶です。原子やイオンの並び方は物質によって異なるため、結晶にはさまざまな形があります。ナトリウムと塩素からできている食塩の場合、ナトリウムイオン(プラス)と塩素イオン(マイナス)がお互いに引き合いながら結晶を形づくります。
結晶が育つほど立派になる王冠をつくってみましょう。
・銀色のアルミ製針金
(直径1.1~1.2mm程度) 3.5m程度
・たこ糸(綿製)
・食塩2kg
・ポリバケツ(容量10L)
・ペンチ
・はさみ
・ものさし
・ゴミ袋 1枚(底敷き用)
・割りばし 2本
・輪ゴム 数本
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1
アルミ製針金を (A)15cm 5本、 (B)20cm 1本、 c60cm 2本、 (D)90cm 1本にペンチで切り分けます。
※イラストの針金は、わかりやすいよう色をつけてあります。 -
2
それぞれの針金の表面にたこ糸をきっちり巻きつけます。巻き初めと終わりは、図のように針金の先を少し折り曲げて止めます。
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3
針金(C)で王冠の枠をつくり、(A)(B)(D)で飾りをつくります。
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4
割りばしと輪ゴムを使って王冠をつるす木枠をつくり、たこ糸で王冠をつるします。
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1
風通しのよい場所にポリバケツを置き、40℃程度の湯を5L注ぎます。
※下を汚さないように、ゴミ袋を敷きましょう。 -
2
食塩2kgをポリバケツの中に少しずつ入れながらよくかき混ぜます。食塩が溶けずに底に少し残る程度が最適です。
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3
木枠に吊した王冠を、ポリバケツの中にゆっくり沈めます。
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4
1カ月ほどで結晶が王冠の全体に細かく付着し、次第に立派な王冠になります。 3カ月ほどかけて結晶の育ち方を観察しましょう。
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