どうしてなのかな?
凸レンズは両面または片面が球面状になっていて、中央が周辺よりも厚くなっています。
これをよく晴れた日の太陽光に当てると、光は一点(焦点)に集まります。この焦点に紙を置くと、紙は焦げたり燃えたりします。どうして凸レンズは光を一点に集めることができるのでしょう?
そうかなるほど!
光は同じ媒質(物質)の中では直進しますが、異なる媒質に進む時、その境界で進む方向が曲げられます。これを光の屈折といいます。レンズは、角度の異なるプリズムがたくさん重ねられたものと考えられます。プリズムでは、直進してきた光がプリズムに入る時と出る時に屈折が生じます。この時、光の入る面と出る面の角度が大きいほど、光は大きく曲がります。凸レンズは周辺部の方が光の入る面と出る面の角度が大きいため、光は周辺部で大きく曲がり、中央部では直進します。このため、凸レンズを通った光は一点で結ばれるのです(図参照)。レンズは、ガラスやプラスチックなどの透明な材料でつくられますが、透明な氷でも凸レンズをつくることもできます。そして、ガラスやプラスチックと同じように光を一点に集めることができます。
・プラスチック製茶わん 1個
・どんぶり型カップめんのあき容器 3個
・エアシート
(20cm×20cm 1枚、6~7cm×30cm 1枚、30cm×30cm 1枚)
・キリ
・カッターナイフ
・粘着テープ
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1
茶わんの底にキリで5箇所の穴をあけます。(気泡と体積の膨張を外に逃す穴)次に、カップめん容器にきっちり収まる厚さでエアシートを巻きます。
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2
1個のカップめん容器の底を丸く切り抜き、底に20cm角のエアシートをあてて残
りの容器2つの上に重ね、最後に〈1〉の茶わんを重ねます。 -
3
茶わんの1/3程度までゆっくり静かに水を注ぎます。
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4
30cm角のエアシートを上からかぶせて粘着テープでとめます。
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5
茶わんを水平に保ちながら冷凍庫に入れ、温度調節を〈弱〉にして24時間凍らせます。
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6
上にかぶせたエアシートを取り外し、周囲を水洗いして氷を取り出します。
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1
太陽の光を集めてみましょう。紙を焦がすほどにはなりませんが、肌に熱を感じる程度の光が集められるはずです。
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2
氷のレンズで新聞や雑誌を見てみましょう。虫めがねと同じように大きく見えます。
氷のレンズをつくるには
氷のレンズをうまくつくるには、気泡を外に追い出すことが必要です。このため工作のページに示した方法では・・・
1.表面からゆっくり凍らせる
2.カップめん容器の中の水よりも茶わんの中の水を先に凍らせる
茶わんを水平に置く、ということが大切です。
NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものです。工作の完成品は市販品と同等ではなく、代用品にもならないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
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