試してフシギ

水を伝わる圧力水の外から遠隔操作!?(No.49)

水の外から遠隔操作!? 水の外から遠隔操作!?

実験監修:名古屋市科学館学芸員 佐伯平二 
※監修者の役職は掲載当時のものです。
企画制作: 日本ガイシ株式会社

どうしてなのかな?

どうしたら動くかな? 
水で満たしたペットボトルの中に、おもちゃの魚がいます。この魚を動かしてみましょう。ペットボトルをつかむようにして、ぐっと力を加えてみます。すると、魚はスルスルと沈み、力をゆるめるとユラユラと浮かび上がってきます。つかむ力を強めたり弱めたりするだけで、上へ下へと思うままに魚を操作できます。

そうかなるほど!

空気を押し縮める水の圧力! 
おもちゃの魚は、お弁当のしょうゆさしに穴をあけたり、その中に適量の水を入れたり、オモリをつけたりして、重さを調整したものです。ペットボトルを強くつかむと、水の圧力が上がり、おもちゃの魚の中に入っている水や空気に伝わります。空気は水に比べて圧縮されやすいため、水に押されて魚の中の空気の体積が小さくなります。小さくなった体積分だけ外から水が入って魚が重くなり、下へ沈んでいくのです。
つかむ力を弱めると、ペットボトルの中の水の圧力が下がります。すると、魚の中の空気の体積が元に戻って水を押し出し、今度は軽くなって浮き上がります。
これは、「密閉した容器を満たす静止流体の一部の圧力が増加すると、あらゆる部分で同じだけ圧力が増加する」というパスカルの原理を応用したものです。

・ペットボトル1本
(1.5Lまたは2L)
・どんぶりなどの容器
・お弁当用の魚形しょうゆさし数個
(ペットボトルの口から入る大きさのものなら形は問いません)
・クリップ(大)数個
・安全ピン1個

  • 1

    魚形しょうゆさしのお腹(真ん中よりやや前方の位置)に安全ピンで穴をあけ、水が出入りするようにします。

  • 2

    あけた穴にクリップ2個を取りつけます。

  • 1

    ペットボトルの中に水をいっぱいに入れます。

  • 2

    どんぶりなどの容器に水を満たし、その中でしょうゆさしに水を入れます。

  • 3

    入れる水の量は、しょうゆさしを沈めた時にゆっくり浮かんでくるくらいが目安です。

  • 4

    しょうゆさしをペットボトルの中に入れます。

  • 5

    ペットボトルの中に空気が入らないように飲み口まで水を満たし、フタを固く閉めます。

  • 6

    両手でペットボトルに力を加えるとしょうゆさしは沈み、力を抜くと浮き上がります。

    ※ペットボトルの中に入れた時、しょうゆさしは上に浮いていなければいけません。最初から沈んでしまったり、力を加えた時に沈まない場合は、しょうゆさしの中の水の量を調整し直してください。

NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものです。工作の完成品は市販品と同等ではなく、代用品にもならないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。

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