試してフシギ

炭づくりくだものだって「炭」になる!(No.28)

くだものだって「炭」になる! くだものだって「炭」になる!

実験監修:東京大学教育学部附属中・高等学校 佐巻健男 
※監修者の役職は掲載当時のものです。
企画制作: 日本ガイシ株式会社

カタチはそのまま、色は真っ黒。驚きの「炭」づくり。

くだもののカタチをそのままに、真っ黒な炭にしてみましょう。炭の原料が木である必要はありません。くだものや野菜、木の葉など、身近にあるものでも簡単に炭にするすることができます。

くだものや野菜の「炭」も、作り方は「木炭」と同じです。くだものをまるごと空き缶に入れ、ふたをしてガスコンロにかけ、蒸し焼きにします。しばらくすると、くだものに含まれる水分がまず水蒸気として空き缶の外に出てきます。水以外の成分は可燃性の気体として外に出ていくものと、最後に残る固体の「炭」とに分解されます。コツはあわてず、ゆっくりと待つことです。

レモンも、バナナもおいしそうなカタチが崩れることなく、そのまま真っ黒な炭になるなんて、とても不思議な感じがしますね。いろいろなもので試してみましょう。

・くだもの
(野菜、木の葉などでもかまいません)
・空き缶
(大きめの缶詰の缶。必ずスチール缶を使用してください)
・アルミホイル
・針金
・竹ぐし
・割りばし
・缶切り

  • 空き缶の上部を、キレイに切り取ります。
    くだものを缶の中に入れます。

  • 2

    缶の上部にアルミホイルをかぶせてふたにします。

  • 3

    水蒸気で飛ばないように針金でまわりを巻きます。

  • 4

    竹ぐしを使って、アルミホイルの中央に一か所、穴を開けます。

  • 5

    缶をガスコンロに置き、中火で熱します。

  • 6

    30分ほど熱して気体の発生が少なくなったら、火を止めます。

  • 7

    火を止めて10分ほど放置して冷ました後、アルミホイルを取り除くと、缶の中に炭ができ上がっています。割りばしを使って、崩さないように取り出します。

・「みかん」「レモン」「バナナ」など皮の厚いものは比較的カタチを崩さず炭になります。皮の薄いくだものは時間がかかったりカタチが崩れやすくなります。
・缶の上部を切るとき、火を使うときは、ケガややけどに十分注意してください。
・火を止めたあとは、よく冷めたのを確認してから、アルミホイルを取り除いてください。破損に十分に注意してください。

NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものです。工作の完成品は市販品と同等ではなく、代用品にもならないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。

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