試してフシギ

沸点え?火にかけても紙が燃えない?(No.21)

え?火にかけても紙が燃えない? え?火にかけても紙が燃えない?

実験監修:東京大学教育学部附属中・高等学校 佐巻健男 
※監修者の役職は掲載当時のものです。
企画制作: 日本ガイシ株式会社

中の水は沸騰しても、紙で作った箱はそのまま。。

紙を炎に近付けると、紙はすぐに燃え出します。それは誰でも知っている暮らしの中の常識ですね。でも、いつでも正しいとは限りません。その証拠が、今回の実験です。

水が沸騰するということは、ほぼ100℃に達しています。なのに、入れ物である紙は、燃えずにそのまま頑張っているではありませんか!

水の沸点(沸騰する温度)は、100℃。つまり、水が入っている限り、箱の温度は100℃にしかなりません。紙が燃える温度は300℃以上なので、箱は燃え出さないのです。紙のお鍋でウズラの卵のポーチドエッグを作ってみました。

・紙
(画用紙や不要になったハガキなど水を入れる箱を作るための紙)
・ホチキス
・ガスコンロ
・ウズラの卵
・酢
・容器(紙コップなど)

  • 紙の四辺を内側に折り曲げ、4隅をホチキスで留め、箱を作ります。

  • 2

    ガスコンロを点火して弱火に調整してから、水の入った箱を置き、ガスコンロの「弱火」で、ゆっくりと熱します。

  • 3

    中の水が沸騰したら、酢を水の量の10~15%ほど入れます。

  • 4

    ウズラの卵を割って容器に入れ、箱に静かに落とします。卵の表面が固まったら出来上がり。紙の箱は燃えません。

・紙の箱は、必ず水を入れた状態で火にかけてください。
・強火で熱すると、紙の箱が燃え出すことがあるので注意してください。
・酢を入れるのは、卵の表面を固め、形が崩れないようにするためです。
・紙の箱や、ガスコンロは大変熱くなっています。取扱には十分、注意してください。
・実験後は、お湯が冷めるのを待って、後片付けを行ってください。

NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものです。工作の完成品は市販品と同等ではなく、代用品にもならないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。

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