ペットボトルと懐中電灯で、簡単に虹をつくることができます。
雨上がりの空にかかる虹、いつまでも見ていたい不思議な魅力がありますね。大空で虹ができるメカニズムを使って、部屋の中でもつくってみましょう。
太陽の光には、さまざまな色の光が混ざりあってできています。また、光は、空気と水のように異なる物質を通過するとき、その境目で折れ曲がって進みます。これを光の屈折と言いますが、屈折の角度は光の色によって異なるため、混ざりあった光を色の帯に分けることができます。
これを分光といい、太陽の光は、虹の7色と言われる赤、橙、黄、緑、青、藍、紫に分けられるのです。雨あがりの空には、雨のなごりの細かな水滴が漂っています。この水滴に太陽の光が差し込むと、たくさんの水滴で光の屈折による分光が起こって虹がかかるのです。
懐中電灯の光も、太陽の光と同様に、さまざまな色の光が混ざりあってできています。また、実験で使うペットボトルは、断面が円形で中に水を充たしてあるため、水滴と同じように入ってきた光を屈折させ、分光することができ、小さいながらも虹ができるのです。
光の屈折は、光を伝えるもの(媒質)によってことなります。このペットボトルには、上に油、下に水が入れてあります。油と水では屈折率がちがうので、同じ文字を見ても大きさがちがって見えます。
・ペットボトル(円筒形のもの)
・水
・カッター
・輪ゴム
・懐中電灯(なるべく光が強い方がよい)
・アルミホイル
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1
アルミホイルを20センチ四方に切ります。アルミホイルの真ん中にカッターで細く5センチほど(懐中電灯の直径に合わせます)の切れ目を入れ、スリットを作ります。光を細く絞った方が、できた虹が見やすいためです。
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2
懐中電灯の真ん中にスリットが来るようにアルミホイルをかぶせ、輪ゴムで留めます。ペットボトルに、水を入れます。懐中電灯とペットボトルの角度を見ながら紙の位置を変えて、うまく虹の映る場所を探します。懐中電灯の光はペットボトルの中で反射することを考えて紙の位置を決めましょう。
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3
懐中電灯の光はペットボトルで曲げられ反射して、紙に虹を映します。
・まわりは暗くして虹を映しましょう。
・スリットの幅が太いと漏れる光でまわりが明るくなり、細すぎると光量が不足して、どちらも虹が見にくいので、スリットの太さを調節しましょう。
・懐中電灯の光はペットボトルの真ん中ではなく、端に当てて、出てきた光を、紙に少し斜めに当たるようにすると、虹が広く見えます。
・円筒形のペットボトルは、炭酸飲料に多く使われています。
NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものです。工作の完成品は市販品と同等ではなく、代用品にもならないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
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