試してフシギ

ガイガーカウンター手作りセンサーで、放射線をキャッチしよう(No.18)

手作りセンサーで、放射線をキャッチしよう 手作りセンサーで、放射線をキャッチしよう

実験監修:科学実験プロデューサー 米村傳治郎 
※監修者の役職は掲載当時のものです。
企画制作: 日本ガイシ株式会社

放射線を数えるセンサー、ガイガーカウンター。
家庭にある身近な物でつくってみませんか。

ガイガーカウンターは、1928年にドイツの科学者ガイガーが発明した放射線の数を数える装置です。身近な物を使って、このガイガーカウンターと同じ働きをするセンサーをつくり、目に見えない放射線をキャッチしてみましょう。

グローランプを分解して露出させた金属部分を、フィルムケースで作ったセンサーに近づけると、グローランプから出ている放射線を感知して、ラジオからバチバチと音がします。このセンサーは右上の写真のように、フィルムケースの真ん中に立てた銅線と内側に巻いた紙が、それぞれ静電気をためた電気コップにつながっており、高い電圧がかかっています。フィルムケースの中にはライターのガスを封入しておきます。このセンサーに放射線が通ると、放射線がガスの分子にぶつかって放電を引き起こし、電磁波を生じます。この電磁波がラジオに受信されてバチバチという音になるのです。

放射線は、不安定な原子核が安定した形になろうとするときに放出する粒子などのことです。宇宙から地上に降ってくる宇宙線のように、放射線は自然界にも私たちの身の回りにもさまざまな形で存在しています。

1898年にキュリー夫妻がラジウムから放射線がでていることを発見し、放射能と名付けてから100年を記念して1998年には多くのイベントが行われました。あなたも、この手作りガイガーカウンターで、身近な放射線を探してみませんか。

電気コップの材料

・アルミホイル
・ペン
・はさみ
・プラスチックコップ
(スチロール樹脂製のハードタイプ、3個)

本体の材料

・フィルムケース(2個)
・リード線
(30センチぐらいのものを2本)
・セロハンテープ
・カッター
・画びょう
・瞬間接着剤
・消毒用アルコール
・綿棒
・紙
・ライター
・ラップ
・輪ゴム
・AMラジオ
・塩ビ棒
・キッチンペーパー
・グローランプ
(蛍光灯の点灯を助ける小さな点灯管。この実験では、ケースを外し、中のガラス管を割るなどして取り除いて、金属部分を露出させて使います)

[実験の注意]

・NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものであり、工作の完成品は市販品と同等、もしくは代用品となるものではないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
・必ず手順を読んでから実験や工作を行ってください。
・実験や工作で使う器具や材料の扱いには十分注意してください。
特に、刃物や火を使うときには、ケガや事故に注意してください。
・小学生など低年齢の子どもが実験や工作を行うときは、必ず保護者の指導のもとで行ってください。

★電気コップの作り方

  • まず電気コップを作ります。
    プラスチックコップに切れ目をいれ、口と底を切り落とし、切り開いて扇形を作ります。これを型にして、アルミホイルに印を付けます。

  • 2

    アルミホイルで同じ扇形を2枚作り、このアルミホイルをプラスチックコップに上から1センチくらいずらして巻き、テープで留め、下にはみ出た分も、コップの底に折りたたんで留めます。これを二つ作ります。

  • 3

    次に10センチ幅ほどのアルミホイルを幅1センチに折りたたんで、長さ20センチくらいの板状にします。これを写真のように曲げて、両端を重ねたコップの間に挟み込みます。ここが集電板となり、塩ビ棒で起こした静電気を受けて、コップにためることができます。

★本体の作り方

  • 1

    フィルムケースの底をカッターで落とし、筒状にします。この筒のフィルムケースのふたの真ん中に、それぞれ画びょうで穴を開けます。側面にも同じように画びょうで穴を開けます。

  • 2

    リード線の被覆を10センチほどむき、中の銅線を1本だけ残して他は切り落とします。

  • 3

    この銅線を、穴を開けたふたの外側から通して、出た部分を半分に折り曲げ、折り曲げた部分をつぶさないように軽くよじります。銅線がふたから外れないように、被覆とふたを瞬間接着剤で留めます。この銅線がプラス極になります。

  • 4

    もう1本のコードの被覆を1センチくらいむいて、筒の側面の穴に通し、筒の中で銅線を広げて、筒の内壁にはわせます。

  • 5

    筒に銅線を留めたふたをつけ、筒の内側を綿棒を使ってアルコールで拭き、汚れを取ります。筒の内壁一周の長さで2センチ幅に切った紙を、筒の内壁にはわせた銅線と接触するように筒の中に沿わせます。この紙がマイナス極になります。

  • 6

    この中にライターのガスを2~3秒分入れます。ケースにラップでふたをし、輪ゴムで留め、余分なラップは切り取ります。

  • 7

    ラップでふたをした側を上にして、もう一つのフィルムケースに乗せてテープで固定します。センサー部を絶縁するためです。

  • 8

    リード線の反対側を2センチほどむいて、マイナス極のリード線を電気コップの内側(コップとコップの間)に挟み込み、プラス極のリード線を電気コップの外側のアルミにテープで留めます。塩ビ棒をキッチンペーパーでこすって静電気を起こし、電気コップのアルミ板部分に送り込みます。フィルムケースのそばに、ラジオをチューニングを外して置き、センサー部にグローランプを近づけると、ラジオからバチバチと音がします。音の数だけ放射線が通ったのです。

・静電気が漏電しないように、電気コップやフィルムケースはアルコールでよく汚れを取りましょう。
・グローランプには種類がいろいろありますが、構造は同じです。この実験では、比較的分解しやすい金属製カバーの物を使いました。
・グローランプの出す放射線は弱いので、ケースの中のガラスもはずして実験します。
・キャンプに使うランタンの芯にするマントルでも放射線が観測できます。

NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものです。工作の完成品は市販品と同等ではなく、代用品にもならないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。

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