シャープペンシルの芯に電気を流すと、光り出します。
発明王エジソンの電球を手作りしてみませんか。
電気を光に変える電球、その発光部をフィラメントといいます。フィラメントには、熱に強く、細くて丈夫な材料が適しています。発明王エジソンは、電球のフィラメントに京都の竹を炭にしたものを使ったことがよく知られています。竹の炭は細くしても折れにくく、当時手に入る材料のなかではフィラメントに最適だったのです。このエジソン電球を、同じように炭素を材料とするシャープペンシルの芯をフィラメントに使って実験してみましょう。
電球はなぜ、電気を流すと光るのでしょう。フィラメントを電流が流れると、電気抵抗によってフィラメントが発熱して、ある温度以上になると光を放ちます。シャープペンシルの芯を使ったこの手作り電球でも、電気を流しているうちに温度が上がり光の色が変わることを見てください。やがて、芯のなかの炭素がビンのなかの酸素との反応が進んで燃え尽き、切れてしまいます。
エジソン電球以降、長持ちする電球を求めて、さまざまな物質がフィラメントに使われてきましたが、現在では丈夫なタングステン線をコイル状にしたものが使われています。
・空きビン(ふたのできるもの)
・キリ(穴を開けられるものであれば何でもよい)
・金づち
・瞬間接着剤
・シャープペンシルの芯(0.3~0.5mmでBより濃いものを用意しましょう)
・単1電池(6本)
・電池ホルダー(なければ電池を直列につなぐ)
・ミノムシクリップ(50cmコード付3本)
・ハサミ(あればニッパー)
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1
キリと金づちで、空きビンのふたにコードが通るくらいの小さい穴を2カ所開けます。間隔は、シャープペンシルの芯の長さよりやや短いくらいにします。
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2
1本のミノムシクリップのコードを、ハサミで半分に切ります。半分に切ったコード端の被覆を1cmぐらいむき、導線はねじっておきます。
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3
コードをふたの内側から穴に通します。
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4
穴の所でコードとふたを瞬間接着剤でとめます(穴のすき間がないように、ふたの外側と内側からとめます)。
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5
シャープペンシルの芯の両端をふたに止めたミノムシクリップではさみます。リード線部分と別のミノムシクリップ2本をそれぞれつなぎます。
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6
電池ホルダーに乾電池をセットし、プラス極と一方のミノムシクリップをつなぎます。一度、マイナス極ともう一方のミノムシクリップをつないで、シャープペンシルの芯に電気を流します。芯からけむりが出たら、ミノムシクリップをいったんはずします。
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7
ビンにふたをしっかりとします。あらためて、両極とミノムシクリップをつないで電気を流します。
・一度シャープペンシルの芯に電気を流すのは、芯に含まれる不純物が燃えて出るけむりでビンの中が曇らないようにするためです。
・熱くなった芯に手で触れないよう、取り扱いには十分注意してください。
・電池の数や芯の細さによって明るさに違いがあるか調べてみてはどうでしょう。
光らない。
・フィラメントとなるシャープペンシルの芯は、なるべく細い芯を用意してください。
・なければ少し削ったり、ライターであぶってみたりすると、光りやすくなります。
・電池のパワーも関係します。アルカリ電池を使用してください。
NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものです。工作の完成品は市販品と同等ではなく、代用品にもならないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
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