比熱容量

金属がためる熱(No.140)

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金属がためる熱 金属がためる熱

実験監修:愛知工業大学客員教授 佐伯平二 
※監修者の役職は掲載当時のものです。
企画制作: 日本ガイシ株式会社

実験の説明

どうしてなのかな

あたためた金属を冷水に入れると、金属の熱が冷水に伝わって水の温度は上がります。このとき、金属から出た熱と、水に入った熱の量は同じで、やがて金属と水は同じ温度になります。
種類の異なる同じ重さの金属を100℃にあたため、それぞれを同じ量の0℃の冷水に入れてしばらくすると、どういうわけか水温に差ができます(実験A)。アルミ、鉄、銅の3種類でくらべたら、アルミを入れた水の温度がいちばん高くなりました。同じ重さで同じ温度にしていたのに、どうしてでしょう?

そうかなるほど

重さや大きさなどの条件を一定にした物質の温度を1K(ケルビン※1)上げるのに必要な熱量(単位:J(ジュール))のことを「比熱容量」といいます。重さを一定にしたときの金属の比熱容量は金属の種類によって違い、アルミの比熱容量は鉄や銅にくらべて大きいのです。
同じ重さといっても、アルミと鉄では見た目の大きさがずいぶん違いますね。重さではなく原子の数(モル※2)を一定にしてみるとどうでしょう(実験B)。3種類の金属の大きさがほぼ同じになり、あたためられた水温もほとんど差がありません。つまり、原子の数を一定にしたときの比熱容量は、金属の種類に関係なくほぼ同じといえそうです。実は、多くの固体は1モルあたりの比熱容量がほぼ同じであるという法則(デュロン・プティの法則)があるのです。
軽いアルミは、鉄や銅と同じ重さにすると見た目が大きく、原子の数は多くなります。原子の数が多いから、実験Aではアルミを入れた水がいちばん高い温度になったわけです。

※1:ケルビン(K)
温度をあらわす国際的な基本単位。ふだん、私たちが使っている摂氏(℃)はケルビンで定義されています。例えば0℃は273.15K、100℃は373.15K、その差はともに100。「1K上げる」は「1℃上げる」ことになります。
※2:モル(mol)
物質の量を原子や分子の個数で表現するときに用いる基本単位。原子は非常に小さいので、6.02×1023個をひとまとめにした量が1モルと定められています(12個をひとまとめにして1ダースと呼ぶのと似ています)。1モルの重さは、原子量(原子の質量)にグラム(g)をつけたものと等しくなります。

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