どうしてなのかな
重ねたコップの間に細かく砕いた備長炭をはさんで、乾電池をつないだだけでマイクロホンのできあがり!でも、どうして?
そうかなるほど
備長炭や活性炭、鉛筆の芯などは主に炭素でできています。そしてダイヤモンドも。でも、備長炭や鉛筆の芯は電気を通すのに、ダイヤモンドは通しません。それに、ダイヤモンドは無色透明ですごくかたくて重いのに、炭(黒鉛)は真っ黒で、ダイヤモンドにくらべればはるかにやわらかくて軽い物質です。同じ炭素からできているのに、これほど極端に性質がちがうのは、結晶構造がちがうため。ダイヤモンドは、ひとつの炭素原子を中心にして4つの炭素原子が結合し、正四面体が立体的にいくつも重なり合ったような構造をしています。それに対して黒鉛(グラファイト)は、炭素原子が他の3つの炭素原子と結合して、平面的な正六角形が重なり合ったような構造(グラファイト構造)をしています。この構造では炭素原子が電子をひとつ余らせているため、電気を伝える性質があらわれます。備長炭や活性炭をつくるときの温度は木炭をつくるときよりも高く、炭素の量が多くなってグラファイト構造がたくさん含まれます。グラファイト構造をもつ炭素の粉に圧力を加えると、電気抵抗(電気の流れにくさ)が変わります。この現象を応用したのが炭素(カーボン)マイク。音の圧力で生じた炭素粉の抵抗の変化を、電気信号として取りだします。雑音は多いものの感度が高いので、電話機のマイクなどにずっと使われていました。今月はプラスチックコップの底を振動板にした炭素マイクで遊んでみましょう。
材料
1. 脱臭剤(備長炭の粒を使用しているもの) 1個
2. プラスチックコップ 3個
3. 画びょう 2個
4. 単三乾電池 2個
5. 単三乾電池ホルダー(直列) 1個
6. ボルト(長さ100mm、ネジ径8mm)
1本
7. ナット(ネジ内径8mm) 1個
8. エナメル線(長さ12m、径0.35mm)
2本
9. ビニールテープ
10. クリップ付きリード線 5本
11. オーディオコード 1本
12. マイク端子付きラジカセ 1台
工作の完成品
道具
•カッターナイフ
•はさみ
•ニッパー
•接着剤
•ふるい(目開き1mm)
[実験の注意]
・NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものであり、工作の完成品は市販品と同等、もしくは代用品となるものではないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
・炭をあつかう時は、吸いこまないように必ずマスクをしましょう。
・工作・実験を行う際は、必ず手順を読んでから行ってください。
・器具の取り扱いには十分注意し、けがをしないようにしましょう。
・小学生など低年齢の方が実験を行う場合は、必ず保護者と一緒に行ってください。
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1
炭の粉を吸いこまないようにマスクをします。脱臭剤から炭の粒を取りだしてふるいにかけ、細かい粒だけを集めます。
※粒があらい場合は、厚紙で何重にもくるんでかなづちで砕きます。 -
2
プラスチックコップの底に画びょうをさして接着します。
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3
(B)を図のように切り、(A)の底に接着します。
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4
ボルトにナットを取りつけ、ビニールテープを巻いてエナメル線を1本ずつ図のように巻きます。
[実験の注意]
・NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものであり、工作の完成品は市販品と同等、もしくは代用品となるものではないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
・炭をあつかう時は、吸いこまないように必ずマスクをしましょう。
・工作・実験を行う際は、必ず手順を読んでから行ってください。
・器具の取り扱いには十分注意し、けがをしないようにしましょう。
・小学生など低年齢の方が実験を行う場合は、必ず保護者と一緒に行ってください。
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1
炭の粒を(A)の画びょうの頭がかくれる程度に入れます。(C)をそっと重ね、炭の粒を平らにして(C)をさらにおしつけます。
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2
図のように接続します。
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3
コップに口を近づけ声を出してみましょう。スピーカーから声が聞こえてきます。
NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものです。工作の完成品は市販品と同等ではなく、代用品にもならないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
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