試してフシギ

アントシアン花の色が変わる・・・?(No.119)

花の色が変わる・・・? 花の色が変わる・・・?

実験監修:名古屋市科学館学芸員 佐伯平二 
※監修者の役職は掲載当時のものです。
企画制作: 日本ガイシ株式会社

どうしてなのかな

紫色に染めた花に透明な液体をつけると花が緑色に、別の透明な液体をつけるとピンク色に変わります。ひとつの花が3色に染まって、とってもきれい。でも、ちょっとふしぎですね。

そうかなるほど

紙でつくった花には紫キャベツの煮汁がしみ込ませてあって、花が緑色に変わった液体は重曹(じゅうそう)の水溶液、ピンク色になった液体はお酢だったのです。重曹の水溶液はアルカリ性、お酢は酸性、つまり、紫キャベツの煮汁はpH(ペーハー)で色が変わったのです。紫キャベツにはアントシアンという色素が含まれていて、この色素は酸性では赤っぽく、中性では紫っぽい色、アルカリ性では青緑っぽい色になります。アントシアンはいろいろな植物に広く分布していて、花の色の多くはアントシアンによるものですが、pHだけではなく、鉄やアルミニウム、マグネシウムなどの金属イオンと結合したり、他の分子や複数のアントシアン分子が複合体をつくることなどでさまざまな色をつくりだして、私たちを楽しませてくれているのです。No.10では水の電気分解と組み合わせた実験、No.35では酸性雨を調べる実験を紹介しています。これらも試してみましょう。

材料

1. 紫キャベツ 1/4個
2. コーヒーフィルター 10枚
(2~4杯用で白色のもの)
3. 綿棒 3本
4. 酢 100ml
5. 重曹(じゅうそう) 10g

工作の完成品

道具

•なべ
•水切りネット
•ハサミ
•ドライヤー
•ビニールテープ

[工作の注意]

・NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものであり、工作の完成品は市販品と同等、もしくは代用品となるものではないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
・工作・実験を行う際は、必ず手順を読んでから行ってください。
・刃物や火気、器具の取り扱いには十分注意し、けがやヤケドをしないようにしましょう。
・小学生など低年齢の方が実験を行う場合は、必ず保護者と一緒に行ってください。

  • 1

    きざんだ紫キャベツと400mlの水をなべに入れます。

  • 2

    沸騰させないように、ゆっくり煮つめて色素を抽出し、火を止めてじゅうぶんさまします。

  • 3

    水切りネットでろ過します。

    紫キャベツの煮汁を保存するには、滅菌した密閉容器に入れて冷暗所に置きましょう。

  • 4

    コーヒーフィルターの底部分をねじって、花の形にします。小さな花にする時は図のように切り取ります。

  • 5

    コーヒーフィルターの花を紫キャベツの煮汁にひたし、すぐにドライヤーで乾かします。

  • 6

    花を束ねます。

[実験の注意]

・NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものであり、工作の完成品は市販品と同等、もしくは代用品となるものではないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
・工作・実験を行う際は、必ず手順を読んでから行ってください。
・刃物や火気、器具の取り扱いには十分注意し、けがやヤケドをしないようにしましょう。
・小学生など低年齢の方が実験を行う場合は、必ず保護者と一緒に行ってください。

  • 1

    綿棒を水にひたし、花びらにつけます。
    花びらの色は変わりません。

  • 2

    綿棒を酢にひたし、花びらにつけます。
    花びらがピンク色に変わります。

  • 3

    重曹10gを100mlの水に溶かし、綿棒で花びらにつけます。花びらが黄緑色に変わります。

  • 4

    (2)~(3)を繰り返して、きれいな花束をつくってみましょう。

NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものです。工作の完成品は市販品と同等ではなく、代用品にもならないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。

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