どうしてなのかな
合成洗濯のりの中を、泡が光を反射して銀色に輝きながらゆっくりと昇って行きます。思いのほかきれいな光景ですね。大きな泡や小さな泡をつくって観察すると、小さな泡の方が大きな泡よりもゆっくりと上昇することがわかります。大きな泡が小さな泡に追いついたりしますよね。どうして小さい泡の方がゆっくりと上昇するのでしょう?
そうかなるほど
液体の中の気泡には、液体と気体との密度の差によって生まれる浮力(上昇しようとする力)と、液体の粘性によって生まれる抗力(下向きの力)などが加わっていますが、浮力は気泡の体積に比例し、抗力は気泡の断面積(投影面積)と上昇速度の2乗に比例します。球の体積は半径の3乗に比例し、断面積は2乗に比例しますから、気泡の半径が大きくなったときには、断面積の増え方にくらべて体積の増え方のほうが大きくなります。つまり、半径が大きくなるほど抗力よりも浮力の増え方のほうが大きくなるため、大きな気泡ほど上昇する速度が速くなるのです。このことは水の中でも同じですが、粘性が高い合成洗濯のりの中では抗力が大きいために上昇速度が遅くなり、その差が見やすくなっているのです。また、合成洗濯のりの中の気泡は上下方向に少しだけつぶれたような形をしていますが、粘性がさらに高い液体の中では引き伸ばされたような形になります。単純そうに見える気泡にも、まだまだ不思議はいっぱいありますね。
材料
1. 炭酸飲料用500ml ペットボトル
(円筒形) 1本
2. ビニールチューブ
(内径3mm、長さ5cm) 1本
3. 丸い割りばし 1本
4. フィズキーパー 1個
5. 合成洗濯のり(PVA) 400ml
工作の完成品
道具
•キリ
•彫刻刀(丸刀)
•カッターナイフ
•プラスチック用接着剤
[工作の注意]
・NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものであり、工作の完成品は市販品と同等、もしくは代用品となるものではないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
・工作を行う際は、必ず手順を読んでから行ってください。
・刃物や器具の取り扱いには十分注意し、ケガをしないようにしましょう。
・小学生など低年齢の方が実験を行う場合は、必ず保護者と一緒に行ってください。
-
1
ペットボトルに穴をあけてチューブをさしこみ、すき間を接着剤でふさぎます。
-
2
丸い割りばしを切ってチューブにさしこみ、しっかり栓をします。
-
3
ペットボトルの中に洗濯のりを注ぎ、フィズキーパーを取りつけます。
[実験の注意]
・NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものであり、工作の完成品は市販品と同等、もしくは代用品となるものではないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
・実験を行う際は、必ず手順を読んでから行ってください。
・刃物や器具の取り扱いには十分注意し、ケガをしないようにしましょう。
・小学生など低年齢の方が実験を行う場合は、必ず保護者と一緒に行ってください。
-
1
ペットボトルをさかさにして栓をはずします。
-
2
フィズキーパーを押して空気を送り、泡をつくります。空気の送り加減を調整しながら大
きさのちがう泡をつくり、上昇する速度を観察してみましょう。 -
3
実験が終わったら、しっかりと栓をしておきましょう。フィズキーパーはキャップとつけ
かえ、よく洗っておきましょう。
NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものです。工作の完成品は市販品と同等ではなく、代用品にもならないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
NGKサイエンスサイトは日本ガイシが運営しています。ご利用に当たっては、日本ガイシの「プライバシーポリシー」と「ご利用条件•ご注意」をご覧ください。
本サイトのコンテンツ利用に関しては、本サイトお問い合わせ先までご相談ください。