どうしてなのかな
チューブで連結された2本のペットボトル。それぞれの飲み口に大きさの違うシャボン玉を作ってチューブをふさいでいるクリップをはずすと、大小のシャボン玉はペットボトルとチューブでつながっていることになりますね。さて、二つのシャボン玉はどう変化するでしょう? 大きい方から小さい方へ空気が流れて同じ大きさになりそうな気がしますが、観察していると大きいシャボン玉はさらに大きくなり、小さいシャボン玉はさらに小さくなります。ちょっと不思議ですね。
そうかなるほど
水は表面張力(液体の表面積を小さくしようとする単位長さ当たりの力)が強い物質で、シャボン玉のようにふくらませようとしてもこの力ですぐに壊れてしまいます。でも、水に洗剤(界面活性剤)を混ぜると、表面張力が弱まってシャボン玉を作ることができます。シャボン玉はこのシャボン液の表面張力と内部の空気の圧力(内圧)とがつりあっている状態で、シャボン玉の内圧はシャボン液の表面張力に比例し、シャボン玉の半径に反比例します。二つのシャボン玉を作っているシャボン液の表面張力は同じなので、結局、シャボン玉の内圧は半径に反比例することになり、小さいシャボン玉の内圧は大きいシャボン玉の内圧よりも高いことになります。このため、大小二つのシャボン玉を連結すると、内圧が高い小さいシャボン玉から内圧が低い大きいシャボン玉の方に空気が流れ、小さいシャボン玉はより小さく、大きいシャボン玉はより大きくなるのです。
材料
1. 500ml ペットボトル 2本
2. ビニールチューブ 3本
(内径3mm×長さ20cm程度)
3. 目玉クリップ 3個
4. スポンジ 1個
5. 台所用液体洗剤
(界面活性剤40%程度)5ml
6. 合成(PVA)洗濯のり 25ml
工作の完成品
※写真のチューブはわかりやすくするために、着色しています。
道具
•彫刻刀(丸刀)
•プラスチック用強力接着剤
•ビニールテープ
•計量スプーン
(またはメスシリンダー)
•シャボン液を作る容器
[工作の注意]
・NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものであり、工作の完成品は市販品と同等、もしくは代用品となるものではないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
・工作を行う際は、必ず手順を読んでから行ってください。
・刃物や器具の取り扱いには十分注意し、ケガをしないようにしましょう。
・小学生など低年齢の方が実験を行う場合は、必ず保護者と一緒に行ってください。
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1
2本のペットボトルの上部と下部に、それぞれチューブを通す穴をあけます。
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2
上部の穴にチューブを通し、空気が漏れないようにすきまを接着剤でふさぎます。
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3
下部の穴をチューブで連結し、すきまを接着剤でふさぎます。
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4
ペットボトルの間にスポンジを挟み、ビニールテープを巻いて固定します。
[実験の注意]
・NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものであり、工作の完成品は市販品と同等、もしくは代用品となるものではないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
・実験を行う際は、必ず手順を読んでから行ってください。
・刃物や器具の取り扱いには十分注意し、ケガをしないようにしましょう。
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1
ぬるま湯50mlにPVAのり25mlを少しずつ加えてよく混ぜた後、洗剤5mlを加えてよく混ぜ、シャボン液を作ります。
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2
ペットボトルに空気が流れないよう、連結したチューブを折ってクリップで止めます。
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3
指につけたシャボン液でペットボトルの口にシャボン膜を作ります。
※シャボン液をたっぷりつけた指でペットボトルの口全体をなでるように動かします。 -
4
チューブから息を吹き込んでシャボン玉を作ります。
チューブを折ってクリップで止め、空気が抜けないようにします。
2本のペットボトルに違う大きさのシャボン玉を作ります。 -
5
連結しているチューブのクリップをはずして空気が流れるようにすると、小さいシャボン玉はさらに小さく、大きいシャボン玉はさらに大きくなります。
NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものです。工作の完成品は市販品と同等ではなく、代用品にもならないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
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