試してフシギ

歳差運動マクスウェルのコマ(No.102)

マクスウェルのコマ マクスウェルのコマ

実験監修:名古屋市科学館学芸員 佐伯平二 
※監修者の役職は掲載当時のものです。
企画制作: 日本ガイシ株式会社

どうしてなのかな

コマを回すと、軸が円すいを描くように首振り運動(歳差運動)をします。同じコマを同じ方向に回すと、この首振り運動の向きはいつも一定です。ちょっと不思議ですね。

そうかなるほど

写真のコマを上から見ると時計回りに回転していますが、首振り運動の向きはコマの回転とは逆の反時計回りになっています。写真のコマのように重心が支点よりも低い位置にあるコマでは、コマの回転方向と歳差運動の方向は反対になるのです。一般的なコマでは重心の位置が支点の位置よりも高いため、歳差運動の方向はコマの回転方向と同じになります。では、コマの重心を支点と同じ位置にしたらどうなるでしょう? コマの軸はほとんど振れず、歳差運動は見られません。このように歳差運動を起こさないコマをマクスウェルのコマと呼んでいます。では、重心を自在に変えられるコマを作って、歳差運動を確認してみましょう。

材料

1.1.5L 炭酸飲料用ペットボトル
(円筒形) 1本
2. M5ボルト
(ネジ径5mm×長さ100mm) 1本
3. M5ナット
(ネジ径5mm用) 2個
4. ゴム磁石
(幅1cm×長さ30cm) 3枚
※短いものをつないで使ってもよい
5. シャープペンシル 1本
(芯が出る先端部分が取り外せるもの)
6. ゴルフ用ウッドティ 1本
7.350ml ペットボトル 1本
8. ビー玉 50個

工作の完成品

道具

•両面テープ(幅1cm)
•ゼリー状瞬間接着剤(多用途)
•キリ
•彫刻刀(丸刀)
•ペイントマーカー
•カッターナイフ

[工作の注意]

・NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものであり、工作の完成品は市販品と同等、もしくは代用品となるものではないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
・工作を行う際は、必ず手順を読んでから行ってください。
・刃物や器具の取り扱いには十分注意し、ケガをしないようにしましょう。
・小学生など低年齢の方が実験を行う場合は、必ず保護者と一緒に行ってください。

  • 1

    キャップの中央に穴を開けます。ナットでキャップを挟むようにしてボルトを通し、可動式の軸を作ります。歳差運動の様子が見やすいように、ボルトの頭に色を付けます。

  • 2

    シャープペンの先端部分に接着剤を詰め、ボルトを垂直にねじ込んで接着します。

  • 3

    1.5L のペットボトルを先端から10cmの位置でカットします。

  • 4

    ゴム磁石に両面テープをはり、ペットボトルのカット面に沿って3重にはります。

    ※すき間ができたり、余分に重ならないよう注意しましょう。

  • 5

    350ml のペットボトルのキャップに穴を開け、ウッドティを差し込んで接着します。中にビー玉など重りになるものを入れ、コマを回す台にします。

[実験の注意]

・NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものであり、工作の完成品は市販品と同等、もしくは代用品となるものではないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。
・実験を行う際は、必ず手順を読んでから行ってください。
・刃物や器具の取り扱いには十分注意し、ケガをしないようにしましょう。

  • 1

    まず、コマの重心が支点(軸の下端)よりも下にある場合を実験します。キャップをボルトの下端近くまで下げてナットを締め、ゴム磁石をはったペットボトルに取り付けてコマにします。

  • 2

    コマを台にのせ、少し傾けて軽く回します。軸の上端の動きを見ると、コマの回転とは逆の方向に歳差運動が起こっていることがわかります。

  • 3

    次に、コマの重心を支点よりも上にするためにキャップを上へ移動させます。コマを回すと、歳差運動の方向はコマの回転と同じ方向になります。

  • 4

    キャップの位置を調節して歳差運動の起こらない位置(コマの重心と支点とが同じ位置)を探してみましょう。

NGKサイエンスサイトで紹介する実験は、あくまでも家庭で手軽にできる科学実験を目的としたものです。工作の完成品は市販品と同等ではなく、代用品にもならないことを理解したうえで、個人の責任において実験を行ってください。

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